
新卒スマホ販売員の接客で感じた「7つの失敗」〜ただ機種変更したかっただけなのに疲れた話〜
スマホでLINEが使えなくなってしまい、他社に乗り換えて端末とSIMを買い替えるために、某家電量販店へ行ってきました。
シンプルに「機種変更して、LINEを使えるようにしたい」というだけだったのですが、対応してくれたのが新卒のスマホ販売員さんで、予想以上に疲れる接客となってしまいました…。
接客を受ける中で気づいた「7つの失敗」。備忘録も兼ねて、ここにまとめておこうと思います。
電話対応者と違うのに名乗らず話し始める
前日に「Aさん」という方に電話をしていたのですが、当日対応してくれたのは別の「Bさん」。にもかかわらず、「Bです」と名乗ることもなく、突然本題に入られて戸惑いました。
「ん?話通じてない?」と混乱し、頭の中で情報を整理するのに無駄な労力がかかりました。
「すいません。昨日はAというものが対応させていただいたんですけど、今日は私Bが担当させていただきます。もう一度ご状況をお聞かせいただいてもいいですか?」のようになげかけていただけるとスムーズだったと感じました。
自社の契約書にパニック
私が持参したインターネット契約書を見せたところ、なんと自社の契約書にもかかわらず、契約構造が理解できずパニック状態に。
「えっと、これは…どういうことですかね?」と焦る姿を目の前で見せられ、不安が募りました。
少なくとも自社の契約書、既存の契約内容をパッと見て把握できるまで事前準備しておければいいのになと感じました。
料金説明がなぜか2ヶ月目から
「費用について教えてください」とお願いすると、「2ヶ月目が◯◯◯◯円で、3〜6ヶ月目が◯◯◯◯円です」と返答。
「1ヶ月目は?」と聞くと「0円です」とのことでしたが、だったら最初から「1ヶ月目は0円、2ヶ月目は…」と時系列で話してほしいと思いました。
名義を確認せずに契約に突入
現契約が長男の名義、乗り換え先が私の名義だったため、途中でシステムにはじかれて契約が中断。
「あらかじめ名義を確認しておくべきじゃない?」と内心ツッコミたくなりました。
契約寸前まで話が進んでいるのに名義の確認不足だけで失注になる可能性のある対応だったと感じました。「いま現状のご契約者の名義はどなたになりますか?」「乗り換え先のご契約者の名義はどなたになりますか?」などと投げかければよりスムーズだったと思います。
スマホ販売員で話が円滑にすすむ方は、A4の白紙にボールペンで表を書いてくれたり、図解にしてくれたりして視覚的にパッと見て理解できるようにしてくださる傾向があります。パンフレットは情報がゴチャゴチャしていて「結局私は初期費用がいくらで、月額がいくらになるのか」がわかりにくいので、紙に書いて表現できる練習をしておくとよいのになと感じました。
ケースを聞いたら「見てきてください」
はじめて扱うメーカーのスマホだったので、「スマホケースってありますか?」と聞いたところ、パソコン作業をしながら「ご自身で見てきてください」と言われてびっくり。
結局、自分で探して他の販売員に聞いたら「そのメーカーのケースは取り扱っていません」とのこと。
作業中なのは理解できるけれど、「インカムで他のスタッフに確認しますね」とか、「いま手が離せずご案内が難しいのですが、あちらのコーナーにあるかもしれません」といったひとことがあれば、印象もずいぶん違ったはずです。
最悪の場合、席をたったお客様が店内を歩いて別のスマホチラシなどが目に入って「また別の会社のスマホにしようかな」と思われかねないと感じました。できればお客様に座っていただいている状態で話を進められると客単価があがるきっかえになると思います。
スマホ端末代の値引き額を教えてくれない
「スマホ端末代は30,000円です」と案内されたとき、「昨日の電話では、28,000円の割引があると聞いていました」と伝えると、「確認してきます」とその場を離れられました。
しばらくして戻ってきて「28,000円の割引になり、端末のお支払いは2,000円になります」とようやく説明が。
割引があるのに自分から伝えないのは、お客様の選択肢や信頼を損なうことにもつながります。これは完全に“機会損失”だと感じました。端末代と割引とその場の支払額をセットで伝えることが大切です。
昨日の在庫がなぜか今日切れている
昨日の電話で「端末Xの在庫あります」と言われていたのに、当日には「Xの在庫は……ないです……」と妙な間のあとで告げられ、代わりにより高額な端末Zを出されました。
その間の取り方に違和感があり、「本当に在庫はないのか?」と不信感が…。
せめて「すいません。昨日の電話時点ではXの在庫はあったのですが、あれからはけてしまったようで在庫切れになっちゃったんですよ」と、少し申し訳なさそうに伝えてくれていたら納得感もあったのにな、と残念に感じました。妙な間をつくらないことも大切です。
まとめ
今回は「ただスマホを買い替えてLINEを使えるようにしたい」というだけだったのに、終わった頃にはどっと疲れてしまう接客体験となりました。
新卒さんには頑張ってほしい気持ちもありますが、現場ではお客様の時間と信頼を預かっているという意識を持って、丁寧な一歩を積み重ねていってくれたらいいなと思います。
営業にも通じるところなので参考になさってください。


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