顧客に「買いたい!」と思わせる提案のコツ|お客様を前のめりにさせる方法とは?

お客様の反応が薄い…その原因、提案の“順番”にあるかもしれません

「良い商品を紹介しているのに、なぜか響かない」
そんな悩みを持っていませんか?
実は、営業では“話す内容”よりも、“感情の流れ”に沿った提案の順番がカギになります。

この記事では、お客様を前のめりにさせる提案トークの組み立て方を、4つのステップに分けて具体的に解説します。

営業は“感情の流れ”に沿うのが鉄則

お客様が商品やサービスを購入するまでの心の動きには、明確な順番があります。

  • ① 感じる
  • ② 考える
  • ③ 行動する

この順番を無視して、いきなり「説明」や「提案」から入ると、心に届かない営業になってしまいます。

まずは、感じてもらう。つまり「気になるな」「確かにそうかも」と心を揺さぶることが最初のステップです。

提案は“説明”からではなく、“感情”から始めるべきなのです。

現状と理想のギャップを“感じさせる”

いきなり提案せず、まずはお客様の現状と理想像を丁寧に聞き出しましょう。

  • 「今のお住まい、築何年くらいですか?」
  • 「お風呂やキッチン、気になるところはありますか?」
  • 「理想の状態に変えるとしたら、どんなイメージですか?」

こうした質問によって、お客様は自分の現状に向き合い、理想とのギャップに気づき始めます。

この「ギャップの自覚」こそが、提案が刺さるための前提条件なのです。

ただし、保険や車など不満が表面化しづらい業種では、先に理想から聞く方が効果的です。

  • 「どんなときに、保険に入っていてよかったと感じますか?」
  • 「安心な状態って、どんな状態ですか?」

そのあとに現状を聞くことで、自然と違和感や不安が浮き彫りになります。

じっくり“考えてもらう”質問がカギ

感じたあとは、「考える」フェーズ。
ここでは、お客様自身に「課題」に気づいてもらう質問を使います。

  • 「それを実現するうえで、どんな課題がありそうですか?」
  • 「何か取り組んでいること、工夫されていることはありますか?」

営業側が答えを提示するよりも、お客様自身に言葉にしてもらうほうが、納得感は格段に上がります。

この時点で、お客様は「変える必要があるかも」という思考状態に入っています。

最後に効く“直面質問”で背中を押す

さて、提案前にもうひとつ大事な質問があります。それが「直面質問」です。

  • 「このままでいいですか?」
  • 「何も対策しないままで、本当に大丈夫ですか?」

これは、お客様に自分の現実と向き合ってもらう強い問いかけです。

そして最後にこうつなげましょう。

  • 「もしそれを解決できる方法があるとしたら──聞いてみたいですか?」
  • 「もし実現できる方法があれば、どうですか?」

この流れが、お客様を“前のめり”の状態に導くのです。

「聞かせてください」と言われてから提案する──それが信頼される営業です。

まとめと5分後アクション

営業で成果を出すためには、「説明する」よりも「感じさせる」ことが重要です。

  • 感情 → 思考 → 行動の流れに沿う
  • 現状と理想のギャップを質問で引き出す
  • 課題を考えてもらい、直面質問で背中を押す

たったこれだけで、あなたの提案は“刺さる営業”に変わります。

【5分後アクション】

  1. 自分の商材に合わせた「現状を聞く質問」を1つ考える
  2. 「理想像を聞く質問」を1つ考える
  3. 「直面してもらう一言」を、自分の言葉でつくってみる

この3つを事前に用意しておけば、商談の流れが大きく変わります。

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営業指導歴22年。1000件以上の顧客との商談経験。1000人以上の営業相談に応じてきた。ある経営者との出会いを機に営業ノウハウを体系化。元ニートの落ちこぼれ営業を最下位グループからたった1か月で全国300人中トップに一発逆転させた。営業経験・実績に基づいた、わかりやすい営業ノウハウ・セミナーでの解説に定評がある。

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