
予算(金額)をいってくれないお客様にどのように聞けばいいですか?
● 質問
お客様から「安くしてほしい」といわれたものの、どこまで下げればいいのかがわかりません。「いくらか言ってしまうとその価格で決まってしまうのでいいたくない」といわれます。お付き合いの長いお客様です。予算(金額)をうまく聞く聞き方はありますか?
● 回答
予算の聞き方3選
対処療法としての聞き方は下記のとおりです。あなたのご状況にあうものを使ってみてください。
- 私どももメーカーと交渉するための準備が必要なので、お客様の頭のなかにある予算感をお教え頂けますか?
- ご予算のなかでご期待に沿えるできうる限りのプランをご提案したいので、ざっくりとしたご予算を教えて頂けますか?
- 私どもが見当違いなプランをご提案するとお客様のお時間をムダにしてしまうことになるので、金額面についてお聞かせ頂けますか?
「ご予算はおいくらですか?」という聞き方で、答えてくれない場合、理由とセットで投げかけることで答えてくれるケースがあります。
予算をいってくれない4つの理由
予算をいってくれない理由は次の4つが考えられます。
- その分野について勉強不足で概算の見当がつかないから
- 他社と並行して検討しており相見積もりであて馬にしようと思っているから
- 商品にそれほど価値を感じておらず真剣に検討していないから
- 値切ることに執念をもっているから
根本的な2つの問題課題
下記のような根本的な問題課題があるのかもしれません。ご自身でチェックしてみてください。
- 商品そのものがどれだけのものを生み出すか、という価値をお客様が感じていない。
- 付き合いが長いから人間関係できていると営業が勘違いしている
どこまでもお客様の欲求・ニーズについて解決していくのが価値になるのです。お客様の問題課題が間違いなく解決できる、そのお客様であったり、その企業の将来がとてもよくなるのであればお客様は予算を広げたりするものです。10倍、20倍の価値を得ていただけるのであれば金額は吹っ飛びます。価値を提供していることを認識してもらっていれば、金額のことは後回しになるはずです。
「知り合ってから10年になる」など付き合いが長いイコール人間関係ができている、と考えないでください。年数ではなく相手との人間関係の深さがカギとなるからです。
「どうしたら実現できるのか」お客様に寄り添って一緒に考えてあげる作戦会議のようになる必要があります。商品サービスの価値を手に入れたいが、どのように捻出するかという相談には乗ってOKです。金額的な細かい相談に応じるなかで、商品サービスを部分的に整える、支払い時期を調整するなども検討しましょう。
お客様があまりにも足元を見るようであればお断りする覚悟をもちましょう。ある営業マンの経験ですが、上から目線のお客様だったけれど「ひょっとしたら買ってくれるかも知れない」と淡い期待をもったものの、結局あて馬にされただけで他社で契約されてしまった、というエピソードがあります。商談のなかで金額面に固執するお客様はいいお客様にはなかなかなってくれません。末永くお取引が続くお客様に力を注ぐようにしましょう。
「欲求ニーズ、問題課題に向かってお客様は買うのだ」ということを改めて認識して営業しましょう。


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