「営業マン」の言い換えは?多様性を尊重するビジネス用語とは

「営業マン」の言い換えは?多様性を尊重するビジネス用語とは

● 質問

「営業マン」の言い換えはどのような表現がありますか?

● 回答

ビジネスにおいて、商品やサービスを顧客に販売することは重要な要素のひとつです。多くの企業が営業職を置いています。「営業マン」という言葉には、男性限定の印象があります。女性の営業職も多く存在し、現代の多様性の時代にそぐわないという声もあがっています。そこで、本記事では「営業マン」の言い換えについて考えてみましょう。

営業担当者

「営業マン」の言い換えは?多様性を尊重するビジネス用語とは
「営業マン」という言葉には男性限定の印象があります。「営業担当者」といえば男女問わず使える表現です。近年は「セールス担当」という表現も増えています。これらの表現は、多様性を尊重しています。

中小企業庁の資料のなかで営業担当者という表現が使われています。日本人に馴染みのある言葉だと思います。

半年前にSEO対策の契約を行ったが、一向に検索順位が上がらず、むしろ悪化している。契約時に営業担当者から説明された内容と異なるので解約したい。営業担当者は間違いなく検索順位が上がると言っていたが、契約書には「効果については保証しない」という旨の記載がある。
出典:中小企業庁 最近のトラブル相談の例

営業パーソン

営業マンという言葉には男性の意味に捉えられる「マン」が用いられています。パーソンにかえることで「人」という意味におきかえた表現が営業パーソンです。私のブログ記事にも頻繁に営業パーソンと表現しており、男女の区別なく使える点で重宝しています。

経済産業省の資料のなかで営業パーソンという表現はありませんでした。しかしビジネスパーソンという言葉はいくつかの資料で見受けられました。営業分野においてのビジネスパーソンという意味で営業パーソンと呼ぶのは自然だと私は考えています。

経済産業省ビジネスパーソン
出典:経済産業省 デジタル社会における人材像

経済産業省の資料の中で営業職業従事者という表現がありました。私は身近で営業職業従事者という言葉を見聞きした経験はありません。堅苦しくて普段遣いには適さないでしょう。
参考:経済産業省 職種ごとの自動化可能確率と雇用者数の分布

営業スタッフ

「営業マン」の言い換えは?多様性を尊重するビジネス用語とは
「営業スタッフ」という表現は、営業職の人数に関わらず使える表現です。男女問わず使えるため、多様性を尊重する表現としても適しています。多くの人が協力して営業活動を行っていることを表す意味合いもあります。

厚生労働省のホームページ、トヨタ自動車株式会社の事例のなかでトヨタ営業スタッフ技能検定という表現がありました。該当ページでは営業スタッフという表現が頻繁に掲載されています。トヨタ自動車株式会社では、日常的に使われている言葉といえるでしょう。

厚生労働省トヨタ自動車株式会社トヨタ営業スタッフ技能検定
出典:厚生労働省 トヨタ自動車販売店協会 トヨタ営業スタッフ技能検定

セールスパーソン

「セールスパーソン」という表現は、営業職に限らず、販売員や接客スタッフなども含めた表現です。また、男女問わず使えるため、多様性を尊重する表現としても適しています。英語由来の表現ですが、日本でも広く使われています。

セールスレップ

セールスレップは企業に属さず個人事業主のような立場、あるいは営業代行の営業職を指します。企業に雇われる営業マンとは異なる意味合いといえるでしょう。

私自身は過去勤務していた企業でセールスレップの表彰イベントがあり、セールスレップ=営業職と認識していました。今回調査して認識を改めました。近い意味ですが、独立性が高い立場がセールスレップであり、誤解なく使う必要があります。耳慣れない言葉なので、一般的にセールスレップと言っても通じないかもしれません。

セールス‐レップ【sales rep】
《sales representativeの略》メーカーや輸出入企業などと契約し、営業・販売業務を代理で行う者または企業。売り上げの一部を報酬として受け取る。販売代理人。セールスレプレゼンタティブ。
出典:weblio辞書 セールスレップ

ビジネスディベロップメント

「ビジネスディベロップメント」とは、ビジネスの成長を目指すための営業戦略やビジネスプランの開発を行う職種です。一般的には営業マンとは異なる職務です。ビジネスディベロップメントの中にも営業活動を含む場合があります。一般人に対して、ビジネスディベロップメントの役割や業務内容を正確に理解してもらうためには、具体的な説明が必要となります。

ビジネスディベロップメントは、男女問わず使える表現であり、営業職に限らず、企画やマーケティングの職種にも用いられます。多様性を尊重する表現としても適しています。私の経験上、ビジネスディベロップメントと聞いて営業職を思い浮かべないので、日本には馴染みがない印象です。広い意味では営業を指す言葉であったとしても実用性は低いでしょう。

まとめ

本記事では、ビジネスにおいて重要なポジションである営業職について、「営業マン」という言葉の男性限定の印象について説明しました。多様性を尊重する表現として、「営業担当」「営業スタッフ」「セールスパーソン」「ビジネスディベロップメント」などの言い換えを紹介しました。言い換えを使うことで、男女問わず、また、職種の多様性も含めた表現ができます。ビジネスにおいては、多様性を尊重することが企業イメージを高めることにもつながります。その他の言葉遣いに注意を払い、男女問わず、職種の多様性も含めた表現を心がけましょう。

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2003年、22歳から営業マンとして18年経験。2017年の配置転換を機に営業ノウハウを体系化。1000件以上の顧客との商談実績。500人以上の営業相談に応じてきた実績。無形商材・有形商材の営業経験・実績に基づいた、わかりやすい営業ノウハウ・セミナーでの解説に定評がある。

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