
顧客ニーズを自然に引き出すプロの質問術
なぜ「いい商品なのに売れない」のか?
営業現場では「良い商品を紹介しているのに反応が薄い」という悩みをよく耳にします。
それは、お客様の欲求がまだ十分に高まっていないからかもしれません。
「欲求」は理想よりも現実から生まれる
営業では「理想の未来」を描いて提案することが多いですが、
本当の欲求は“現実の不満”から生まれるのです。
たとえば、リフォーム営業の例。
売れない営業は「きれいな床にすれば気持ちいいですよ」と理想を語ります。
しかし、売れる営業はこう聞きます。
- 「今のお住まい、何年くらいになりますか?」
- 「リビングの状態、どんな感じですか?」
- 「冬場、寒く感じることはありませんか?」
こう聞かれると、お客様は思い出すのです。
「そういえば、床がボコボコしてきたな」
「冬、寒いのよね」と、自然に“不満”があふれ出すのです。
現状を深掘りする質問のコツ
表面的な質問では、お客様の本音は引き出せません。
「どんな感じですか?」より、もっと踏み込んだ具体的な質問が有効です。
- 「今のシステム、使いやすさはどう感じてますか?」
- 「実際に使っていて困ったこと、ありますか?」
- 「その時のお気持ちはどんな感じでしたか?」
- 「最近、業者さんの対応はどんな印象でしたか?」
「現状」「不満」「過去の対処」「その結果」──この流れを押さえると、会話に深みが出ます。
売れる営業は、話すより「喋ってもらう」
かつての私は、商談1時間のうち15分聞いて、残り45分は説明していました。
でも、それではなかなか売れなかった。
売れるようになってからは真逆。
45分聞いて、最後の15分だけ説明。
それだけで、お客様は前のめりになってくれたのです。
その理由は、お客様自身が「やっぱり変えたい」と気づきはじめるから。
営業の極意は、「話す」ことではなく「話してもらうこと」です。
「聞いているつもり」になっていませんか?
初級コンサルでロープレをすると、
「聞けています」と自信満々な方も、実際にやってみると、ほとんど聞けていない。
自分では聞けていると思い込んでいるだけなのです。
だからこそ大切なのは、
「聞いているつもり」ではなく、「自然に話してもらえているか」の視点。
自然な質問こそが信頼を築く
詰問にならないように、自然な問いかけを意識しましょう。
- 「どう感じてますか?」
- 「何年くらいになりますか?」
- 「他に気になる点はありますか?」
お客様が自分で課題に気づいたとき、心が動きます。
その“気づき”を促すのが、営業の本当の役割なのです。
実践してみよう!
このテクニックを今日の商談から使ってみてください。
「現状を聞く」──それだけで、あなたの営業は確実に変わります。
もし、あなたが実際に使っている質問があれば、コメント欄でぜひ教えてください。
次回のブログでもご紹介させていただくかもしれません!
営業は、話す技術ではなく、聞く技術です。
ぜひ、明日からの営業に活かしてみてください。


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