ご質問ご回答Q&A

「営業職はきつい」とは例えばどんなことですか?

●質問

「営業職」はきついというのをよく聞きます。

営業=「きつい・つらい・しんどい」というのが私の営業のイメージです。

例えばどんな時に営業職がきついのでしょうか?

● 回答

営業職がきついのはどんな時かというご質問ですね。

営業は、ノルマに追われて辛い、目標に届かなかったらどうしよう、コミュニケーションが苦手なので困る、商品が売れなくて焦ってしまうなど営業職がきついと感じる場面は多々あります。

ちなみに公益財団法人 日本生産性本部の調査では「望ましい人事評価の比重」について次のようになっていました。成果や業績が最も高いようですが、求められすぎるときついというのが営業パーソンの本音ではないでしょうか。

各要素の比重の平均は「成果や業績」が 3.6 で最も高く、次いで「仕事を行う能力」3.4、「仕事振りや態度」3.0となり、全体としては、いずれかの要素が突出することなく、バランスの取れた評価を望んでいることが分かる

出典:公益財団法人 日本生産性本部 第 3 回 働く人の意識に関する調査

私自身もいろんな場面を経験してきましたので、その中から体験談をお伝えしたいと思います。

「営業職はきつい」の体験談

大型の案件を失注した時のがっかりして「営業職はきつい」と感じた話です。

ある金属系のメーカーA社に電話をしたところニーズがあるということで、翌日すぐに商談に向かいました。

会社に入ると正面玄関に従業員の写真がたくさん飾られていたり、従業員の手書きの寄せ書きがあったり、とてもアットホームな会社だなと思いました。

A社の担当のZさんと会議室で商談が始まりました。Zさんは気さくな方で、会社のこと、Zさんのことをたくさん話してくれました。お話を聞いていくと、大型の受注が見込める案件であることがわかりました。

その翌日改めて提案をさせてほしいとお伝えして、Zさんの上司を含めた商談を設けることにしました。
商談では私が提案した商品の価値を感じていただき、稟議に上げていただけるお話にまでなりました。

ところがその後、1週間経っても2週間経ってもなかなか決裁がおりませんでした。
3日に1回のペースで私は電話をして進捗状況確認して都度上司にも報告しました。

Zさんから電話がありました。「某競合から提案をもらっていて、そちらの方が金額が安い何とかならないか?」というものでした。

上司とも交渉しましたがそれ以上の値引きはしないことに決めて、残念ながら失注になりました。
価値は十分感じてもらえてたはずなのに金額の壁を超えることができなかったのです。

Zさんから「木村さんすいませんでした。力になれず。」と連絡をいただきました。
上司からは「やることをやったから仕方がない。つぎ行こう。」と言っていただきました。

私はとてもショックでしたし、「あんなに頑張って商談に臨んで全力を出したのに失注してしまった。」とつらくなりました。A社のことも、Zさんのことも商談のなかでだんだん愛着がわいてきて、必ずお役に立てると思っていたのに、その落差にも衝撃を受けました。

まとめ

このように大型の案件で、高い金額の売り上げが見込める案件を逃してしまうと、精神的にダメージを受けて営業職はきついなぁと感じることがあります。

ただ対処法としては「やるべきことをやる」という基本的なことです。お客様にしっかりと価値を感じていただく、お客様の要望に添えるように会社と交渉してみる、2日に一回など上司と常に連携を密に取っていくというようなことです。

もしこのようにできれば、営業職はきついなと思った時でも、そこからまた次のステップに向けて進んでいくことができるようになっていきます。

一方で、営業職はきついというイメージだけが先行していることもあるでしょう。実際にどんなことが起きるかも知らずに想像だけがどんどん膨らんでいってしまうなどです。しかし、「人間は見えないものや体験をしていないものに対して不安を感じる」という視点で考えると、いろんな事例を知っておいて、ここぞという時に行動できるようにしておくことが大切だと私は思います。

ですので、営業職はきついと漠然と思うだけではなく、情報収集して行動していきましょう。
これからも様々な事例をご紹介していきたいと思っております。なにかの役に立てていただけると嬉しいです。
あなたなら乗り越えられると私は思います。応援しています。

最後になりますがTEDxSapporo2014のスピーカーとして登壇された、植松努さん(株式会社植松電機 代表取締役)のプレゼンテーション「思うは招く」がとても勇気が出ます。よろしければご覧ください。

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2003年、22歳から営業マンとして18年経験。2017年の配置転換を機に営業ノウハウを体系化。1000件以上の顧客との商談実績。500人以上の営業相談に応じてきた実績。無形商材・有形商材の営業経験・実績に基づいた、わかりやすい営業ノウハウ・セミナーでの解説に定評がある。

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