商談中にお客様の犬が吠えたら?営業マンが慌てず対応するための3つのポイント

お客様との商談が始まった途端、犬が吠え出した。説明しようとしても声が重なり、お客様も「すみませんね」と気にされている。

こんなとき、皆さんならどうしますか。

犬に向かって話しかける。大きな声で説明を続ける。何とか静かにしようと、犬へ近づく。

つい何かしたくなりますが、営業担当者だけで状況を変えようとする必要はありません。まずは落ち着いて、お客様と進め方を相談しましょう。

今回は、犬が吠えたときに押さえたい3つのポイントをお伝えします。

1.説明を止めて、お客様が対応できる時間をつくる

まずは、話し続けるのをやめましょう。

営業する側は、「せっかく説明が始まったのだから」と、そのまま進めたくなるかもしれません。しかし、お客様が犬に注意を向けている間は、説明が十分に伝わっていない可能性があります。

ここで声を張り上げると、お客様も聞き取ろうと頑張ることになります。お互いに落ち着かないまま、商談だけが進んでしまいます。

一度区切り、静かな声で伝えましょう。

「いったんお話を止めますね。こちらでお待ちします」

お客様が犬へ対応されている間は、次の資料を差し出したり、質問を重ねたりせずに待ちます。

また、吠えている理由をこちらで決めつける必要もありません。

「私のことが嫌いなんですね」
「この子は気が強いですね」

冗談でも、飼い主さんが返答に困る場合があります。犬の性格や気持ちを評価するより、今、どうすれば落ち着いて話せるかに意識を向けましょう。

犬へ大声で指示したり、独自のしつけを試したりするのも避けます。訪問者である自分が、犬への対応を引き受ける必要はありません。

2.対応方法は、お客様と相談する

次に、商談の場所や進め方を相談します。

ここで気をつけたいのは、いきなり「犬を別の部屋へ連れていってください」と要求しないことです。

別の場所へ移すことが、お客様にとって簡単とは限りません。犬の普段の過ごし方も、家の中の事情も、こちらにはわかりません。

まずは、自分ができる調整から尋ねましょう。

「私が少し離れた場所へ移った方が、お話ししやすいでしょうか?」
「この場所で続けるのと、少し時間を置くのとでは、どちらがよろしいですか?」

犬の近くを通る必要がある場合も、勝手に動かず、お客様の案内を待ちます。

お客様が「今日は少し落ち着かないですね」とおっしゃるなら、別の方法も提案できます。

「本日は要点だけお伝えして、詳しいご説明はお電話にすることもできます」

大切なのは、その場で全部説明することにこだわらないことです。訪問は、内容を理解していただくための手段です。落ち着いて話せる方法へ変えた方がよい場合もあります。

犬が苦手で距離を取りたいときも、無理をせず伝えましょう。

「私は犬にあまり慣れていないので、少し離れた位置でお話しさせていただけますか?」

相手を責めず、自分の状況として伝えると、相談がしやすくなります。

3.再開するときは、聞き逃した部分を補う

犬が落ち着き、お客様から「もう大丈夫です」と言われたら、そのまま続きを話してしまいがちです。

しかし、お客様は途中の説明を聞き逃しているかもしれません。こちらが話したことと、相手に伝わったことは、必ずしも同じではありません。

再開時は、要点を短く戻しましょう。

「ありがとうございます。先ほどの要点だけ、改めてお伝えします。今回ご相談したいのは、費用と作業日程の2点です」

「どこまで聞こえましたか?」と確認するより、短く整理し直した方が、お客様も答える負担が少なくなります。

残り時間の確認も忘れずに行いましょう。

「お約束のお時間まで、あと10分ほどですが、ご予定は大丈夫でしょうか?」

時間が短くなったからといって、早口で説明を詰め込むのは避けたいところです。今日確認することを絞り、残りは資料や次回の連絡で補います。

たとえば、「本日はご希望の時期だけ伺い、費用の詳細は明日お送りする」という形です。その場合は、送る内容と時期を明確にしておきましょう。

また、お客様が何度も謝られているなら、「どうぞお気になさらず。進め方を調整しますね」と一度伝え、必要以上に話を引っ張らずに本題へ戻ります。

予定どおりに進まない場面には、その人の対応が表れます。

説明を止める。相談する。伝わったかを確かめる。この3つは、犬がいる場面だけでなく、電話や来客で商談が中断したときにも使えます。

慌てて取り返そうとするより、相手が聞ける状態を整える。次の訪問から意識してみてください。

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営業指導歴22年。1000件以上の顧客との商談経験。1000人以上の営業相談に応じてきた。ある経営者との出会いを機に営業ノウハウを体系化。元ニートの落ちこぼれ営業を最下位グループからたった1か月で全国300人中トップに一発逆転させた。営業経験・実績に基づいた、わかりやすい営業ノウハウ・セミナーでの解説に定評がある。

 
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