売れない営業マンが変わる瞬間

売れない営業マンが変わる瞬間

商談がうまくいかない本当の原因とは?

商談で「緊張して話せなかった」「今日は調子が出なかった」と感じた経験、誰にでもあります。
でも実は、売れない営業マンが“変わる瞬間”は、商談の最中ではなく――「商談に行く前」にあるのです。

売れない営業マンが変わる瞬間とは

営業の現場では、「今日の商談はうまくいった!」という日もあれば、「あのお客様は苦手だったな」と思う日もあるでしょう。
しかし、調子の良し悪しを分けているのは“当日のテンション”ではなく、“商談前の準備”です。

多くの方が「ロープレ」や「トレーニング」には時間をかけますが、営業に行く前の“準備の質”までは意識できていません。
ここに、成果を左右する大きな分かれ道があります。

では、どう準備すればいいのか――
それが「シミュレーション」です。

たった1枚で結果が変わる!「シミュレーションシート」

シミュレーションシートとは、「これから会うお客様との商談を、先にイメージして書く」ためのツールです。
頭の中で考えるだけの人は多いですが、紙に書き出す人は少ない。
しかし、ここをやるかやらないかで結果は大きく変わります。

  • 2回目の商談なら「どんな人で、どんな業界で、前回どんな話をしたか」
  • 初回訪問なら「会社名・担当者・事業内容」など、わかっている情報を書き出す

こうして整理すると、「この方はどんなことを求めていそうか」「どんな順番で話せばいいか」という行動の流れが見えてきます。
それを紙に書くことで、頭の中が整理され、自信と落ち着きが生まれるのです。

一度シミュレーションしておくだけで、まるで“もう一度やったことがある”感覚になる。
段取りができているからこそ、安心して力を発揮できるんです。

このシートでは、次のような項目を5分で書くだけです。

  • いまはどんな状況か
  • 相手は何を望んでいるのか
  • どんな障害が起こりそうか
  • どう解決していくか
  • どんな順番で行動・発言するか

言語化することで考えが整理され、自分の中に明確なイメージが生まれます。
紙に書くことで「自信」と「落ち着き」が手に入る――それがシミュレーションの力です。

シミュレーションが「自信」と「成果」を生む理由

営業でも同じです。
1回の商談前に、たった1枚のシミュレーションシートを書くだけでいい。
3〜5分の準備が、結果を大きく変えます。

毎日続けることで、精度がどんどん上がっていきます。
仮にうまくいかなくても、次にどう改善するかが明確になる。
だから“失敗”ではなく、“改善の材料”になるんです。

この考え方は「引き寄せの法則」にも似ています。
霧がかかって50メートル先までしか見えなくても、そこまで見えれば日本中どこへでも行ける。
つまり、目の前のことを明確にしてベストを尽くすことが大切なのです。

自分を整えることは、単に「まとめる」だけではありません。
相手の立場を想像し、未来をイメージする力を育てることでもあります。
未来を描きながら相手に寄り添う準備をする――それが本当の意味でのシミュレーションです。

この習慣は営業だけでなく、日常のコミュニケーションにも効果があります。
「今日はこういう場面で、どんな言葉をかけよう」と書き出すだけで、行動の質が変わります。

最初はうまく書けなくても構いません。
続けていくうちに段取り力がつき、直感も磨かれていきます。
大切なのは、自分の中にある考えを引き出すこと

実際にこの習慣を続けた受講生からは、
「落ち着いて商談に臨めるようになった」「提案がスムーズになった」などの声が上がっています。
まさに、売れない営業マンが変わる瞬間は、この“シミュレーションの習慣”を始めた時なのです。

まとめ

営業に行く前のわずか5分。
「どんなお客様で、何を求めていて、どう話すか」を紙に書くだけで、心が整い、自信とゆとりが生まれます。

この“シミュレーションの習慣”こそ、最高のパフォーマンスを引き出す第一歩です。
今日から1枚、試してみてください。

The following two tabs change content below.
営業指導歴22年。1000件以上の顧客との商談経験。1000人以上の営業相談に応じてきた。ある経営者との出会いを機に営業ノウハウを体系化。元ニートの落ちこぼれ営業を最下位グループからたった1か月で全国300人中トップに一発逆転させた。営業経験・実績に基づいた、わかりやすい営業ノウハウ・セミナーでの解説に定評がある。

最新記事 by 木村まもる(逆転営業アカデミー 営業スキルUPコンサルタント) (全て見る)

 
営業適正