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寝具店営業は購入前に朝の困りごとを先に聞く

硬さより先に聞く朝の状態

この記事は、次のような寝具店営業の場面に役立ちます。

  • 硬さや素材の説明をしても購入判断まで進みにくい方
  • お客様が試し寝のあとに迷ってしまうことが多い方
  • 価格比較だけで終わらない接客を作りたい方

寝具店で接客をしていると、お客様は最初に「腰に良いものはありますか」「硬めがいいですか」と聞く場面があります。ここで商品の違いを説明したくなりますが、すぐ説明に入ると商談は比較表の読み合わせになりがちです。

佐藤真一さん(仮名、寝具店で接客販売を担当する営業担当者)は、マットレス売場でお客様から「朝起きると体が重たいです」と聞きました。

この営業担当者は以前なら、硬さ、素材、価格帯を順に説明していました。けれど、お客様が困っていたのは商品の種類ではありません。朝にどの動作で困るのかを自分でもはっきり言えていなかったのです。

寝具店営業では、購入前に朝の困りごとを聞きます。硬さを先に選ばせるより、朝のどの場面を変えたいかを聞く方が、提案は自然になります。

この記事では、寝具店営業でお客様に商品説明を急がず、朝の困りごとから選び方を整える進め方を解説します。寝具の提案では、商品名より先に、起きた直後の困りごとを言葉にしてもらいます。

商品説明から入る売場

寝具店の現場では、商品ごとの差が目に見えます。硬さ、反発力、厚み、通気性、保証期間。営業側は知識をもっているため、聞かれたらすぐ答えたくなります。

しかし、お客様は専門用語を知りたいわけではありません。朝起きた時に何がつらいのか、日中にどんな困りごとが出ているのか、今使っている寝具で何を変えたいのかを整理したいのです。

以前は「硬めと柔らかめならどちらが好みですか」と聞いていました。お客様は「硬めですかね」と答えますが、試し寝をしても決めきれませんでした。

好みだけで聞くと、お客様は売場の言葉で答えます。けれど、購入後に使うのは毎日の生活です。起きる時、寝返りをする時、横向きになる時、家族に相談する時。それぞれで気になる点が違います。

寝具店営業では、売場の分類を先に出すより、生活の中で困っている場面を聞く方が、商品を選ぶ理由が見えます。

朝の困りごとの聞き方

次の接客では質問を変えました。「朝起きた時に一番困るのは、起き上がりですか、体の重たさですか」と聞いたのです。

お客様は「体の重たさです」と答えました。営業側は、その言葉を変えませんでした。後の説明でも同じ困りごとを中心にして、硬さの話はその後に置きました。

この聞き方なら、お客様は硬いか柔らかいかを無理に選ばなくて済みます。自分の生活で困っていることから話せるため、答えやすくなります。

続けて、「体の重たさが続くのは、起きてすぐだけですか、午前中までですか」と聞きました。ここでは、どちらの選択肢も「続くのは」に自然につながる形にしました。

お客様は「午前中までです」と答えました。営業側は、その答えを受けて、試し寝の見方を変えました。寝た瞬間の好みではなく、寝返りのしやすさと起き上がりの動きを一緒に確認しました。

お客様が出した言葉を変えずに扱うと、商品の説明も生活の実感に結びつきます。

試し寝で見る動き

試し寝では、横になった瞬間の気持ちよさだけを見ません。購入後に毎日使うものなので、寝返り、起き上がり、横向きの三場面を見ます。

営業側は、お客様に「いまは寝心地だけでなく、寝返りと起き上がりも見ていきます」と伝えました。すると、お客様は試し寝の目的を理解しやすくなりました。

営業側「まず横向きになった時に、肩まわりはつらくありませんか」
お客様「ここは楽です」
営業側「次に、朝起きる時のつもりで体を起こしてみてください」
お客様「こっちの方が起きやすいです」

この会話では、営業側は商品の優劣を先に決めていません。お客様自身の動きで、合うかどうかを確かめています。

試し寝の途中で朝の困りごとを忘れないことも大事です。営業側は、午前中まで続く重たさの話を受けて、起き上がりの動きも見ましょうと伝えました。

試し寝は寝心地を比べる時間ではなく、お客様が変えたい朝の動きを確かめる時間です。

価格比較に寄る前の整理

寝具は価格帯の幅が広いため、最後は金額の話になります。ここでいきなり高い商品の価値を説明すると、売り込みに見えやすくなります。

価格の前に整理したいのは、朝の困りごと、試し寝で見た動き、家で使う条件です。この三つがそろうと、価格は単なる数字ではなく、何を変えるための費用かとして見てもらいやすくなります。

営業側は「朝の体の重たさ、起き上がりのしやすさ、今のベッドのサイズ。この順で見ると、こちらの二つが候補です」と伝えました。

この順番なら、価格表を開いても会話がぶれません。お客様は、値段だけでなく、自分が話した困りごとと試し寝の動きを合わせて見られます。

候補を二つに絞ったあとも高い方を押しませんでした。片方は寝返りがしやすく、もう片方は起き上がりが楽でした。お客様の中心は朝の重たさだったため、営業側は朝の起き上がりをもう一度見てもらいました。

お客様は、二つ目の候補で起きる動作が楽だと話しました。ここで営業側は、朝の重たさを減らしたい話なら起き上がりの動きはこちらの方が合いそうです、と短く整理しました。

反対に、商品ランクを先に説明すると、価格の差だけが目立ちます。高い理由を説明するほど、お客様は売り込まれているように感じるかもしれません。

価格を下げる前に、何の困りごとを減らすための候補なのかを一緒に確認しましょう。

家で相談される時の言葉

寝具は一人で買うように見えても、家族に相談するお客様もいます。サイズ、置き場所、古い寝具の処分、支払い方法など、家で確認する点が出やすいからです。

営業側は、お客様が「一度家で話します」と言った時に、商品説明をもう一度しませんでした。代わりに「ご家族に話す時は、朝の体の重たさと起き上がりのしやすさのどちらから話すと伝えやすいですか」と聞きました。

お客様は「朝の体の重たさです」と答えました。営業側は、ここでも同じ言葉を使いました。

家で相談する時に、素材名や専門用語だけでは伝わりにくいです。けれど「朝の体の重たさを減らしたい」と言えれば、家族も何のために買うのかを想像しやすくなります。

この一文が出た後で、サイズと処分の流れを短く確認します。家族に話す言葉があると、持ち帰りは単なる保留ではなく、次の判断に進む準備になります。

寝具店営業では、店頭で決め切れないお客様を責めないことです。家で説明しやすい言葉を一つ持って帰ってもらう方が、次回の会話につながります。

翌日連絡で聞く一点

購入前に迷ったお客様には、翌日や数日後の連絡で全部を聞き直す必要はありません。店頭で出た言葉を一つだけ確認します。

この接客では、朝の体の重たさが中心でした。そこで翌日の連絡では「ご家族と話して、朝の体の重たさについてはどのように感じられましたか」と聞きました。

この聞き方なら、店頭で話した内容と連絡がつながります。いきなり「ご購入はいかがですか」と聞くより、お客様は考えた内容を話しやすくなります。

お客様は「家でもそこが気になっていました」と答えました。営業側は、そこで初めて配送日と古い寝具の扱いを確認しました。購入するかどうかを急がせる前に、家で話した内容を聞いたためです。

もし家族からサイズの不安が出ていたなら、サイズを先に扱います。処分の不安なら、引き取りの流れを先に扱います。連絡で見る一点は、店頭で決めた言葉と家で出た不安の重なりです。

連絡の目的は、購入を急がせることではありません。店頭で一緒に見た困りごとが、家でどう受け取られたかを聞くことです。

その答えを受けて、サイズ、配送日、処分の流れを確認します。困りごとから順番に戻ると、購入手続きも自然に進みやすくなります。

寝具店営業では、店頭の接客と翌日連絡を別々に扱いません。朝の困りごと、試し寝で見た動き、家で使う条件を同じ順番で扱うと、お客様は自分の判断を思い出しやすくなります。

次の接客では、商品の硬さを説明する前に、朝起きた時の困りごとを一つ聞いてください。そこから試し寝、価格、家で話す言葉の順につなげましょう。

営業Q&A

寝具店営業では最初に硬さを聞いてよいですか?

お客様が硬めや柔らかめで迷っており、商品説明に入りたくなる場面です。

回答

硬さを聞く前に、朝起きた時の困りごとを聞きます。困りごとが見えると、硬さ、寝返り、起き上がりのどれを先に見るべきか分かりやすくなります。

試し寝のあとに迷うお客様には何を聞けばよいですか?

寝心地は悪くなさそうなのに、購入判断まで進まない場面です。

回答

寝た瞬間の感想だけでなく、寝返り、起き上がり、横向きのどれが一番近い困りごとに関係するかを聞きます。お客様の言葉に戻すと、候補を絞りやすくなります。

困りごとから候補を絞る接客

寝具店営業では、硬さや素材を説明する前に、朝の困りごとを聞きます。お客様の言葉を変えずに扱うと、試し寝、価格、家族相談の順番が整います。

  • 商品説明から入る売場
  • 朝の困りごとを聞く入口
  • 試し寝で見る寝返りと起き上がり

次の接客では、商品の硬さを案内する前に「朝起きた時に一番困るのはどの動きですか」と聞いてください。その答えを使って、試し寝で見る場面を一つに絞りましょう。

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営業指導歴22年。1000件以上の顧客との商談経験。1000人以上の営業相談に応じてきた。ある経営者との出会いを機に営業ノウハウを体系化。元ニートの落ちこぼれ営業を最下位グループからたった1か月で全国300人中トップに一発逆転させた。営業経験・実績に基づいた、わかりやすい営業ノウハウ・セミナーでの解説に定評がある。

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