ZOOM営業のメリット・デメリットとは?オンライン営業のコツを解説
● 質問
Zoomでオンライン営業をするとき、どんな営業をすると商談からの受注確率を高められるのでしょうか?
● 回答
オンライン営業の受注確率を高めるために、まずZOOM営業のメリット・デメリットやコツ・注意点などをおさえましょう。
- オンライン営業でどうすれば第一印象がよくなるのか
- Zoom営業で絶対に気をつけるべきポイント
を理解することで受注確率を高められるはずです。
このブログを読むとZoom営業をはじめようか迷っている方は判断材料が手に入ります。
さらに「Zoom営業で第一印象がアップするテンプレート」をプレゼントします。
オンライン(Zoom)か訪問(リアル)か
オンラインでの商談、Zoom商談が当たり前の時代になりました。
- オンライン(Zoom)がいいのか?
- 訪問(リアル)がいいのか?
と受講生から聞かれることがあります。
「どちらも」が答えです。
よくある間違いとして
- ✕ Zoomかリアルか二者択一をせまる
- ◯ ステップによって使い分ける
方がおられますが
が正解です。
オンライン(Zoom)と訪問(リアル)をお客様のステージや営業戦略によって使い分けることが重要です。のちほど詳しく解説します。
なぜZoomを使うのか?
ウェブミーティングはZoom以外にもChatworkやLINEが使えます。LINEだと友達申請したりハードルがあり、友達同士ならいいのですがBtoBの取引先になるとLINEは使いにくくなります。Zoomであればリンクをおくればスマホやタブレットでもパソコンでも気軽に誰とでも使えますよね。
ちなみに、Zoomの1日の平均利用ユーザーは3億人以上。プライベートではZoom飲み会や仕事ではオンライン会議に使われています。Zoomというだけでお客様に伝わり商談がセッティングしやすいです。
とは言っても、大手企業などの場合でZoomをセキュリティーの面で気にして避けるケースがあります。その場合はTEAMSにするとかGoogle Meetにするとか相手によってツールを合わせてあげることは頭に入れておきましょう。Zoomありきで考えないよう気をつけるということです。
Zoom商談が有効な場面
ではZoom商談が有効な場面はどのような場面でしょうか?
私は初期営業が有効だと考えています。初期営業とは「問い合わせが入り最初のヒアリングの段階」を指します。リアルよりZoomの方が使えます。お客様側と営業側のメリットをそれぞれ見ていきましょう。
お客様側のメリット
- 直接来られない
- 手間がかからない
営業マンと話すための自社の会議室の準備もする必要がありません。
営業側のメリット
- 気軽に商談に持ち込める
- 話して進むならリアル(訪問)に誘導
テレアポでアポ取りの時に「このお客様は結構角度高そうだな」「濃いニーズがあるな」と思ったら、Zoomを飛ばしてすぐに訪問するのもありです。ケースバイケースでお客様に合わせてZoomにこだわらずに訪問に切り替える意識ももっておきましょう。
Zoom商談のメリット
ここからはZoom商談のメリットについて5つ取り上げましたので解説していきます。
同じ時間に複数人相手に営業できる
1つ目は「同じ時間に複数人相手に営業できる」です。
訪問だと、営業が一人でお客様に訪問することがほとんどではないでしょうか?時間や場所の制約があって商談中に連携したい人と連携できないという課題が残ります。
Zoomだと、お客様に対して営業する側は、どこのオフィスにいても営業+営業事務+サポートスタッフ+業務提携先も同席してZoom商談中に連携して営業をかけられますよね。時間さえ合わせればどこにいても商談に参加できます。
「一旦持ち帰って関係各所に確認します」のようなひと手間を省略してその場で確認ができてお客様を待たせないで済みます。
お客様の表情を観察しやすい
2つ目は「お客様の表情を観察しやすい」です。
訪問だと、お客様の顔をまじまじと見て次の手を考えるのは難しいですよね。場合によっては気持ち悪がられることもあります。
Zoomだと、お客様の顔が拡大された画面で面と向かって見られるので表情を観察しやすいです。お客様の深層心理にある本音の部分とか心理的な気持ちの動きとか、何を考えているのか、疑問に感じているのか、信頼感を感じているのか、を訪問以上に察しやすい、感知しやすいといえます。
ただし、Zoomの画面の中でお客様の顔をじっと見ているとどうしても画面の中央部分にお客様の顔がある場合に営業がカメラ目線でなくなることがあります。お客様からすると「この営業さんは私と話してくれているのかな」と思われてしまうことがあります。ですので、なるべくウェブカメラの近くにお客様の顔の位置を持ってくるとお客様としても営業さんと目線があった状態で話が進められます。以下のYouTube動画で解説しています(3分40秒から)。
新人営業マンを教育しやすい
3つ目は「新人営業マンを教育しやすい」です。
Zoomだと、画面の外側でベテラン営業がいろいろな指示を出しやすいからです。お客様は新人営業マンの画面の外側に誰がいてもわからないですよね。上司や先輩が「ここでこういう話をもっていったほうがいいよ」「ここはこの資料を出すべきだよ」などと指示できる可能性があります。
訪問だと、その場にベテラン営業がいないのでできないことが多いです。
つまり、 ブラックボックスになって内にこもっていた営業ノウハウが外側に出せる可能性があるのです。知識をもっている人、営業テクニックをもっている人が効果的に新人営業に伝えられます。
とはいっても商談中に新人営業が上司や先輩から指示を受けるのは非常にストレスです。私自身の実体験としても上司に1時間商談をずっと凝視されて見られ続けながらストレスを感じながら冷や汗をタラタラかいてかいて商談やり続けたことがありました。正直いって、この上ないストレスでした。もしあなたが上司や先輩(新人教育をする立場)であれば、どのような新人営業なのか理解した上で指示出しのタイミングやアドバイス内容について配慮することは重要なポイントです。
商談の主導権を握りやすい
4つ目は「商談の主導権を握りやすい」です。
訪問だと、提案書を紙でお客様に渡すとお客様が先読みしてしまい、ペラペラめくって最初から価格を開くケースがありえます。「この金額なんだね」「これだとうちムリだわ」などといわれてしまうケースです。
Zoomだとそれらを防げます。画面共有して営業がもっている提案書を営業のタイミングで次のページにうつせるからです。お客様は勝手にページを進められません。
とはいっても、いきなり提案に入って画面共有して資料をただ見せればよいわけではありません。アプローチの段階を踏んだうえでお客様が聞いてくれる態勢になって営業の話を受け止めてくれる状態になった時に話しはじめるということは意識しておきましょう。
お客様側の決裁権者が登場しやすい
5つ目は「お客様側の決裁権者が登場しやすい」です。
Zoomだと、お客様側の上司や決裁権をもった方が商談の様子を見つけるかもしれません。お客様がオフィス内の自席でZoom商談している可能性があるからです。「おもしろそうな話だから聞いてみようか」と上司がその場で参加するケースが私が営業している時でも実際に起きました。
オンライン商談を使うメリットは?
オンライン商談を使うメリットはどのようなものか解説していきます。
1日あたり1時間50分の移動時間削減
日本の営業マンの平均移動時間は1時間50分と言われています。Zoomなら移動時間を省略できて、商談・資料作り・お客様フォローアップ・営業会議に使えます。
営業車を使っているのであれば車両維持費・ガソリン代も不要でコスト削減が可能です。
営業可能エリアの拡大
Zoomであれば訪問が困難な遠方地域のお客様に気軽に営業活動が可能です。地方の会社なら都心にオフィスをもたずに全国をZoom営業でカバーできます。実際、私自身も地方の企業にZoom営業する機会が増えました。
Zoom営業のデメリット
ではZoom営業のデメリットはどのようなものがあるのでしょうか?
対面の延長線上だと考えるとつまづいてしまいます。Zoom営業は対面に比べてお客様の情報量が圧倒的に少なく、タイムラグが数秒あるからです。慣れるまではこの数秒がコミュニケーションの足かせで話すタイミングが重なったりすることがあります。
私のオススメはなるべく有線LANを使うことです。無線LANに比べて多少なりとも遅延が少なくなりますし私の経験上無線LANだと接続環境の悪化でZoomがシャットダウンした経験があるので有線LANであれば安心して商談を進められます。
Zoom営業における新人営業とベテラン営業のコツ
新人営業のコツ
新人営業のコツは次の3つです。
- 第一印象にこだわる
- 第一声
- 写り方
知識と経験がない分、自分の持ち前の第一印象や自分の気持の部分でクリアすべき部分をクリアしていくことが重要です。
ただありがちな第一声で「元気にハキハキと」は不要です。お客様が求めているのは悩みの解消や理想の実現だからです。「あたたかく優しい」声や雰囲気を心がけましょう。
新人営業においてZoom営業で意外に写り方が良くない方が結構おられます。たとえばZoomの画面の下の方に自分の顔があったり、右によりすぎていたり、拡大しすぎだったり、縮小しすぎだったりと、Zoomの画面に枠に収まってないケースがよくあります。
それを解消するためにテンプレートを作りました。このテンプレートに合わせるだけで第一印象がぐんと上げられます。テレビでよく見るアナウンサーとかも大体この枠の中に収まっておられます。下記URLからテンプレートを受け取ってください。
Zoom営業で第一印象アップするテンプレート
https://gyakuten-eigyou.com/zoom-first-impr.html
ベテラン営業のコツ
ベテラン営業さんのZoom商談に同席した時に「このやり方いいな」と思ったケースをご紹介していきます。ベテラン営業さんだったりトップセールスの方は画面共有するタイミングが非常にうまいのです。
- 「ちょっと画面共有させてもらっていいですか?」
- 「続きを資料でご紹介してもいいですか?」
実際に会う感覚に近づけて商談を進めている傾向があります。
ベテラン営業さんのなかでも成果がなかなかあがらない方は、オンライン商談になったとたんに一方的にしゃべってお客様のリアクションを見なくなる方です。成果が出ているベテラン営業さんはお客様のリアクション・反応・表情・感想だったり感情を待って営業がリアクションして次の話に進んでいきます。
Zoom商談時に営業する側は1人でも相手がたとえば大手の企業さんなどで参加者が6人~7人の場合にマイクOFF・画面OFFのお客様がおられたることがあります。ベテラン営業さんやトップセールスを見ていると、マイクオフのお客様に
- 「ぜひマイクをオンにしてください。私が話しているときのリアクションとかお声をぜひひろっていきたいので」
といってマイクを必ずオンにしてもらい臨場感をもって商談を進めておられました。
ベテラン営業さんは、オンライン商談するうえで、画面共有してもお客様の顔が見えるZoomのようなツールを使っておられます。ツールによっては画面共有するとお客様の顔が見えなくなるツールも存在します。あるベテラン営業さんは、お客さまの都合でそのようなツールを使わなければならない場合、営業側がモニターを2つ用意して1つ目はお客様の顔を表示して、2つ目は資料を画面共有してと、両方を見えるように環境づくりをしておられました。
Zoom営業とメール・電話・訪問営業の比較
Zoom営業とメール・電話・訪問営業の比較表を作成しました。
メール営業
距離を超えてお客様に文章(情報)を届けられます。いつメールを開封するか読むかもお客様次第です。お客様も営業側も制約がありません。
メール+動画の営業
メール本文に動画URLを添付して送る方法を指します。距離も時間も制約がありません。メールの中に自己紹介動画などYouTubeのリンクURLを添付して送ることなどが考えられます。お客様に対して「いつ見てもいいですよ」というスタンスです。お客様はクリックして自己紹介動画やプレゼン動画を気楽に見られます。ただし、双方向のやり取りがリアルタイムでできないため交渉はやりにくく、低価格商材や入口にだけ使えると考えられます。
電話営業
私の実体験として電話だけで契約を取ったこともあるので意外に電話もあなどれません。ただ資料を画面共有するなど視覚に訴えられないのがデメリットです。
Zoom営業
電話の次にハードルが高いですよね。交渉が可能で、高価格商材・商談本番などに使えます。
「何日の何時から商談しましょう」などとお客様に電話やメールで伝え商談の設定が可能です。時間の制約は訪問とほぼかわりません場所や距離の制約が全くなくなります。
Zoom商談の場合、お客様側の支店間のやりとりが非常にラクなのもメリットの一つです。私の実体験として、お客様が北海道+沖縄+東京で同じ時間で集まって商談したことがありました。中堅以上の企業さんだと全国に支店がたくさんある企業さんもおられます。工場と設計部と営業部が支店でバラバラに離れているケースもありますよね。時間を合わせてそれぞれの支店や工場の責任者や設計部の方と、たとえ遠い地域であっても同じ時間帯で商談が可能です。
訪問営業
従来型の訪問営業です。コストパフォーマンスがあいにくい傾向があります。
決して否定しているわけではなく、私自身、訪問営業をずいぶんやってきて全国各地いろんなところに行きました。ただ営業さんによっては昔に比べて交通費をかけて地方までに商談に行ってうまくいかなくて交通費倒れをしてしまうことがあるのです。Zoomを入り口にして可能性のある確率の高い確度の良いお客様に対してアナログのリアルの訪問に持ち込んでいく営業戦略は一つの戦略として考えられます。
Zoom商談における地方と都会
Zoom商談における地方と都会の差はどのようなものがあるのでしょうか。
私は、地方の企業さんがZoom営業を武器として活用すべきと考えています。地方の企業さんは東京よりも立地的に不利ですよね。しかし現実を見ると都心部の企業さんがZoom営業を使っているケースが多々あります。
- 「うちの地域はムリだ」
- 「地方だから難しい」
- 「Zoomなんか使わない」
とおっしゃる地方の企業さんがおられますが、ビジネスチャンスを逃しているといえるでしょう。
まとめ
大事にしなきゃいけないことはオンラインだろうとリアルだろうと変わりません。一つひとつ着実に営業スキルを身に着けていきましょう。
木村まもる(逆転営業アカデミー 売上UPマジシャン)
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