内勤と外勤どちらも兼任?求められるスキルと注意点や切り替え方

内勤と外勤どちらも兼任?求められるスキルと注意点や切り替え方

● 質問

内勤と外勤の両方で営業をするには、工夫すべき点はありますか?

● 回答

多くの企業では、営業職は内勤と外勤に分かれています。内勤とは、オフィス内での営業活動を指し、外勤とは、顧客先への訪問営業を指します。両方の業務を兼務する場合もあります。本記事では、内勤と外勤の両方で営業をするために必要なスキルや心構えについて考えていきます。

内勤と外勤で求められるスキルの違い

内勤と外勤で求められるスキルには違いがあります。内勤と外勤で求められるスキルの違いについて、さらに詳しく見ていきましょう。

内勤で求められるスキル

内勤で求められるスキルは、パソコンや電話などのオフィス機器の操作や、顧客からの問い合わせに対する対応力などです。

  • 管理能力
    内勤では、顧客情報や商品在庫の管理が重要です。ある内勤の方は「棚卸しがとくにピリピリします。社内でデータを整理し、正確に把握する能力が求められる。」と語っておられました。
  • 文書作成能力
    報告書や見積書、契約書など、ビジネスに必要な書類の作成が求められます。わかりやすい文章を書く能力や、効率的な書類作成が重要です。
  • 時間管理能力
    内勤では、複数の業務を同時にこなすことが求められます。ある内勤の方は「料理と同じですよ。カレーライスを作るのに、鍋で野菜の煮込み時間を想定して炊飯ジャーでご飯が炊きあがる。同じように複数の業務の進むスピードを把握して、ちょうどいいタイミングでつなげていくことを意識している」そうです。効率的に業務を進めるために、時間をうまく管理することが大切です。

経済産業省の資料によると、都内勤務20~30代賃貸一人暮らし会社員の「電車通勤実態」調査において

  • 理想の通勤時間は58分
  • 実際の通学・通勤時間は94分

で、その差は36分もあるとわかりました。
会社員が理想としている通勤時間が、現実には叶っていないのです。毎日36分の差は月にすると12時間。通勤時間でクタクタに疲れているなかでも、限られた労働時間をいかに生産性高く活用できるかが求められるといえるでしょう。

経済産業省 大 “時間制約” 時代の到来 通勤時間は、理想よりもずっと長い
出典:経済産業省 大 “時間制約” 時代の到来 通勤時間は、理想よりもずっと長い

内勤

外勤で求められるスキル

外勤で求められるスキルは、顧客先でのプレゼンテーション能力や、リスニング能力、ストレス耐性などが挙げられます。

  • プレゼンテーション能力
    顧客に商品やサービスを提案する際、わかりやすく伝えるプレゼンテーション力が求められます。
  • リスニング能力
    顧客のニーズや悩みを正確に把握し、適切な提案ができるように、相手の話を聞くリスニング力が大切です。
  • ストレス耐性
    外勤営業では、拒否されることも多く、ストレスが溜まりやすい環境です。ストレスに対処できるメンタル力や、ポジティブな考え方を持つことが重要です。

内勤と外勤で求められるスキルが異なるため、それぞれのスキルを意識的に磨くことが大切です。どちらかに偏ることなく、両方のスキルをバランスよく習得し、柔軟に対応できる営業を目指しましょう。

内勤と外勤を兼務する場合の注意点

内勤と外勤を兼務する場合の注意点として、次のようなポイントが挙げられます。
内勤と外勤を兼務する際の注意点

時間管理

内勤と外勤の両方で営業をする場合は、時間管理が重要です。オフィス内での仕事と、外出先での営業活動を上手く両立させる必要があります。外勤での営業活動では、移動時間なども考慮する必要があります。上手なスケジュール管理が求められます。外出先での営業活動では、急なトラブルにも対応できるよう、柔軟な対応力が必要です。

優先順位の設定

仕事のタスクにはそれぞれ重要度が異なります。タスクの優先順位を明確にし、効率的に仕事を進めることが大切です。内勤業務と外勤業務のどちらを優先すべきか判断し、計画的に取り組みましょう。

コミュニケーションの確保

内勤と外勤を兼務する場合、オフィスにいる同僚や上司とのコミュニケーションも重要です。適切な報告や連絡、相談を欠かさず行い、スムーズな業務遂行を心掛けましょう。

自己管理の徹底

内勤と外勤を行う場合、自分の体調や精神状態の管理も大切です。適度な休憩を取り、ストレスをため込まないように気を付けましょう。健康的な食事や十分な睡眠も重要です。

デジタルツールの活用

内勤と外勤をスムーズに行うために、デジタルツールを活用しましょう。スマートフォンやタブレットを使って、外出先でも情報を共有したり、必要な書類を確認したりできます。ある営業パーソンは「タスクがどんどん増えてくるので、タスク管理アプリやカレンダーアプリを活用しています。毎日のように自分の1日の予定と週間予定を整理するよう意識している」そうです。

これらの注意点を押さえながら、内勤と外勤のバランスをうまく取りながら営業活動を行うことで、効率的で成果の出る営業手法を確立できるでしょう。

外勤から内勤への切り替え

外勤での営業活動が終わった後、オフィスに戻って内勤の業務に切り替えることが求められます。外勤での営業活動では、顧客とのコミュニケーションが中心。内勤ではパソコン作業が中心なので、業務の切り替えには時間がかかります。兼務する場合は、効率的な業務の切り替え方法を見つけることが大切です。

内勤

外勤から内勤へのスムーズな切り替え方法について、具体的に以下のようなポイントが挙げられます。

一時的な休憩を取る

外勤から内勤への切り替え時に、少しの休憩を取ることで、リフレッシュしやすくなります。外出先からオフィスに戻った後、短時間の休憩を設けることで、業務への集中力が高まります。

業務の整理と計画

外勤から戻った後、次の内勤業務のタスクを整理し、優先順位を決めましょう。どの業務から取り組むかを明確にすることで、効率的に業務に取り組めます。

環境を整える

外勤から内勤への切り替えのために、作業環境を整えましょう。

  • 適切な照明
  • 快適な椅子
  • 整理整頓されたデスク

など、作業に適した環境を整えることで、集中力が高まります。ある営業パーソンは「外勤に行く前にデスクの上に何も置かない状態にする」そうです。「外勤から戻ったとき、スムーズに内勤の業務に移れる」といいます。

メンタルスイッチのオン・オフ

業務の切り替えを意識的に行うことで、集中力を高められます。外勤から内勤に切り替える際には、自分なりのメンタルスイッチを見つけ、意識的にオン・オフを切り替えましょう。

時間管理の徹底

内勤業務に取り組む際、時間を決めて作業に取り組むことが大切です。ある営業パーソンは「このタスクは1時間で終わらせる」などと決めているそうです。時間を決めて、時間内に集中して作業を進めましょう。

以上の方法を試し、自分にあった外勤から内勤への切り替え方法を見つけることが、効率的な業務遂行につながります。兼務する場合は、業務の切り替えに柔軟に対応できるよう、日々習慣化していくことが大切です。

まとめ

内勤と外勤で営業をするためには、それぞれのスキルを磨き、時間管理や柔軟な対応力を持つことが重要です。兼務する場合は、業務の切り替えにも注意が必要です。内勤と外勤の両方で営業をすることは、大変なことですが、営業スキルを総合的に磨けるでしょう。

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2003年、22歳から営業マンとして18年経験。2017年の配置転換を機に営業ノウハウを体系化。1000件以上の顧客との商談実績。500人以上の営業相談に応じてきた実績。無形商材・有形商材の営業経験・実績に基づいた、わかりやすい営業ノウハウ・セミナーでの解説に定評がある。

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