契約率を上げたい人が最初にやるべきこと
背景と課題感
契約率が上がらない原因の多くは「伝え方」ではなく「聞き方」にあります。
どんなに良い商品でも、お客様が“欲しい理由”を自分の中で明確にできていないと、心に響きません。
そこで今回は、売れる人が最初に実践している“質問から始める営業”の本質を解説します。
なぜ説明しても伝わらないのか?
要点:お客様の欲求が明確でないまま説明しても、刺さらないからです。
多くの営業マンは、商談に入るとすぐに説明を始めてしまいます。
説明すること自体は悪くありませんが、ポイントを絞らないと伝わりません。
お客様は何かしらの関心を持って話を聞いていますが、その“欲求”が具体化していないままだと、どんなに丁寧に話しても心に届かないのです。
説明を始める前に、相手の欲求を引き出す質問をする。
これが、成約率を上げるための第一歩です。
質問が生む“伝わる”営業
要点:質問を通して、相手の使い方・目的を具体的に引き出すことが大切です。
たとえば、お客様がパソコンを買いに来たとします。
- (Aパターン)説明中心の営業:「このパソコンは機能が豊富で、大学でも仕事でも使えますよ。」
- (Bパターン)質問中心の営業:「どんな目的で使われますか?」「どんな作業をされることが多いですか?」
後者の営業は、質問を通じてお客様の使い方を引き出しています。
お客様の答えをもとに「では、持ち運びが楽で処理速度の速い機種が良いですね」と提案する。
ここでは、実は“説明をしていない”のに、提案が伝わっているんです。
これは「お客様の頭の中にある目的と言葉を整理してあげた結果」です。
つまり営業とは、質問を通して“相手の中の答え”を一緒に見つけていくコミュニケーションなのです。
契約率を上げる“お客様視点”の本質
要点:営業は「まだわからない価値を伝える」仕事だからです。
営業マンは自分の知識をもとに説明しますが、お客様はまだその価値を体験していません。
だから、説明が多すぎると逆に混乱します。
家電量販店で説明を聞きすぎて「やっぱり考えて帰ります」となるのはその典型です。
営業の仕事は、商品を語ることではなく、お客様が“まだ実感していない価値”をイメージさせること。
そのためには、質問を使って欲求や目的を掘り下げ、「それが叶った未来」を一緒に描く必要があります。
「この商品があれば、あなたの“こうなりたい”が叶います」――
このメッセージを届けることこそ、信頼と契約を生む本質です。
まとめ
契約率を上げたい人が最初にやるべきことは、“説明をやめて、質問から始めること”。
質問を通してお客様の「使い方」や「目的」を具体的に引き出し、
その人の欲求を明確にしていくことで、自然に提案が伝わります。
営業の基本は「伝えること」ではなく、「引き出すこと」。
その先にこそ、信頼と契約の循環が生まれます。
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