営業成約率を上げる提案書作成のコツ3選

営業成約率を上げる提案書作成のコツ3選

営業で成果が出ない背景と課題

多くの営業マンが「熱心に説明したのに伝わらない」「提案しても“また検討します”で終わる」という壁にぶつかります。
原因は、提案書やプレゼンが「商品説明型」になり、お客様の心を動かす“土台づくり”ができていないことです。

人は1日経てば話の25%を、2日経てば50%を忘れるとも言われます。だからこそ、お客様の心に残る提案書が必要なのです。

今回は、成約率を劇的に高める【提案書作成とプレゼンのコツ3選】をお伝えします。

提案書作成のコツ①:プレゼン前に「聞く理由」を再確認する

再訪問時の提案では、お客様の記憶が薄れていることが多いもの。
営業側がいくら準備しても、お客様の頭の中が「課題モード」になっていないと、話が上滑りします。

だからこそ、提案書を開く前に次のように聞いてください。

  • 「なぜ今日、この時間を取って聞こうと思われたんですか?」
  • 「前回のお話の後、この1週間どんなことをお考えでしたか?」

お客様が自分の言葉で語ることで、納得感が深まります。
この“聞く時間”こそ、提案の成功を左右する最大のポイントです。

提案書作成のコツ②:質問で「課題→解決策→期待効果」の流れを作る

提案書の構成は、次の3段階で整理しましょう。

  • 現状:「現在は○○が課題になっています」
  • 解決策:「それを解決できるのがこの仕組みです」
  • 期待効果:「導入により△△の未来が実現します」

一方的な説明ではなく、「質問→回答→質問→回答」というリズムで進めること。
たとえば「なぜ?」「たとえば?」「ということは?」の3つの質問を意識します。

お客様が自ら「これは必要だ」と感じ始めたとき、すでにクロージングは始まっています。
説明よりも“引き出す”プレゼンを意識しましょう。

提案書作成のコツ③:パンフレットは「解決策のページ」だけを見せる

提案書は、見せ方で印象が変わります。
図やチャートを使って「現状の問題→解決策→未来の成果」をビジュアル化することで、直感的な理解を促します。

そして、資料提示には3つのポイントがあります。

  1. 資料は丁寧に扱い、そっと出す。
  2. 全体ではなく、解決策のページを開いて見せる。
  3. 営業側が話しすぎず、お客様に読む時間を与える。

お客様が自分で読んだ内容を“自分の課題に当てはめて”理解することで、納得が深まります。
営業の役目は説明することではなく、理解を促すことなのです。

ラストの裏ワザ:未来の数字で行動を促す

提案書の最後には、必ず「未来の数字」を入れましょう。

  • 「作業時間が30%削減」
  • 「売上が前年比20%アップ」
  • 「人件費を年間○○万円削減」

数字が入ることで、提案書は「未来を見せる道具」に変わります。
お客様は“感情”から“行動”へと移行し、「この提案を実行したい」と自ら言い始めるのです。

まとめ:説明型からお役立ち型へ

  • プレゼン前に「聞く理由」を確認し、課題モードに戻す。
  • 本文は「現状→解決策→期待効果」を質問で進行。
  • パンフレットは「解決策ページ」に絞り、丁寧に扱う。

この3つのコツを実践すれば、提案書の説得力は格段に上がります。
あなたの提案は「売る」から「役立つ」へと変わり、成約率は劇的に伸びるはずです。

お客様が“聞きたい”と思う提案書、それが本当の営業力です。

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営業指導歴22年。1000件以上の顧客との商談経験。1000人以上の営業相談に応じてきた。ある経営者との出会いを機に営業ノウハウを体系化。元ニートの落ちこぼれ営業を最下位グループからたった1か月で全国300人中トップに一発逆転させた。営業経験・実績に基づいた、わかりやすい営業ノウハウ・セミナーでの解説に定評がある。

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