ニーズを引き出す魔法のフレーズ10選

営業で成果が出ない本当の理由

「説明しても響かない」「検討しますで終わる」そんな悩みは多くの営業マンが抱えています。
実はその原因は、説明不足ではなく質問不足にあるのです。お客様の心を動かすのは、情報ではなく「自分の言葉」で語らせること。この記事では、ニーズを自然に引き出す魔法のフレーズ10選をご紹介します。

動機を確認するフレーズ

1「なぜ今回このお話を聞こうと思われたんですか?」

この質問で、お客様は「なぜ会おうと思ったのか」という本音を語り始めます。
紹介、課題感、タイミングなど、表面的な理由ではなく具体的な動機が引き出されます。

「本当に必要なければお会いいただくことはなかったと思います。なにか理由はございますか?」
と聞くと、さらに深い答えが返ってきます。

現状を深掘りするフレーズ

2「現状はどんな感じですか?」

“どんな感じ”という柔らかい表現がポイント。詰めるように聞くのではなく、相手が話しやすい雰囲気をつくること。
会話をしながら相手自身も状況を整理してくれるので、ヒントが自然に出てきます。

未来を描かせるフレーズ

3「それをどういう状態にしたいと思われますか?」
4「それが実現したら、どのようになっていきますか?」

未来の姿をイメージさせることで、欲求が一気に強まります。
お客様が自分で語った“理想の姿”は、提案を受け入れる強い理由になるのです。

課題を自覚させるフレーズ

5「それを実現するための課題は何だと思われますか?」
6「なぜそう感じられるんですか?」

ここで重要なのは、営業側が指摘するのではなく、相手に語らせること。
さらに深掘りには、

  • 7「例えばどういうことですか?」
  • 「なぜですか?」
  • 「ということは…?」

この3つを繰り返すことで、本音が引き出されます。

過去の取り組みを振り返るフレーズ

8「そのために、これまで何かされてこられましたか?」
9「どれくらい前からそう思われていましたか?」

「やってみたけど解決しなかった」あるいは「何もしてこなかった」。
いずれにしても、課題を直視していただくことにつながります。

特に9の質問は「長い間解決できていない課題だ」と認識させ、解決の必要性を強く感じてもらえます。

意思を確認するフレーズ

10「もしご自身がいいと思ったら、取り組まれますか?」

お客様の気持ちと意思を確認することで、プレゼンの後押しになります。
もし「まだ分からない」と言われても、「では何が不安に感じられますか?」と聞けば、不安や抵抗感が明確になります。

不安を解決する提案ができれば、一気に前向きな流れをつくれます。

裏ワザフレーズ

「なぜなら、私どもの提案はこの課題を解決できるからです」

この一言を伝えてから説明に入ることで、お客様は「採用するつもりで」聞いてくださるようになります。
シンプルですが、非常に効果的な一歩です。

まとめ

今日ご紹介した魔法のフレーズ10選はこちらです。

  1. なぜ今回この話を聞こうと思われたんですか?
  2. 現状はどんな感じですか?
  3. それをどういう状態にしたいと思われますか?
  4. 実現したらどんなふうになりますか?
  5. 課題は何だと思われますか?
  6. なぜそう感じられるんですか?
  7. 例えば具体的には?
  8. そのために、これまで何かされてこられましたか?
  9. どれくらい前からそう思われていましたか?
  10. もしご自身がいいと思ったら、取り組まれますか?

この流れで会話を進めると、自然にお客様のニーズが引き出され、プレゼンの説得力が格段に高まります。

質問は武器ではなく、お客様の心を開くカギです。

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営業指導歴22年。1000件以上の顧客との商談経験。1000人以上の営業相談に応じてきた。ある経営者との出会いを機に営業ノウハウを体系化。元ニートの落ちこぼれ営業を最下位グループからたった1か月で全国300人中トップに一発逆転させた。営業経験・実績に基づいた、わかりやすい営業ノウハウ・セミナーでの解説に定評がある。

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