
顧客信頼を勝ち取る雑談力の鍛え方
背景と課題感
営業の現場では、商談の成否が雑談の質に左右されることがあります。雑談は単なる世間話ではなく、お客様の心を開き信頼を得るための入り口。しかし、多くの営業マンは「何を話すか」に意識が偏り、「どう話すか」をおろそかにしがちです。今回は、声のトーン・共感の伝え方・体の動きという3つの観点から雑談力を磨く方法をお伝えします。
コツ①:信頼される声のトーンとは?
明るく元気な挨拶は感じが良い反面、「私を見てください」という自己アピールになりがちです。営業は自分を見せる仕事ではなく、お客様を見ていると伝える仕事。声のトーンをやや下げ、「◯◯と申します。よろしくお願いいたします」と落ち着いた口調で伝えると安心感が生まれます。これは印象を良くするだけでなく、信頼される入口をつくる技術です。主役はお客様という意識を持ちましょう。
コツ②:共感は“言葉”でなく“生きた表現”で伝える
「なるほどですね〜」「そうなんですか!」といった言葉も、表情や声のトーンが伴わなければ伝わりません。感情を込め、「なぁるぅほどぉ…!」と声の間・トーン・表情を総動員しましょう。商談ではエネルギーを吸い取られるため、練習ではやや大げさなくらいがちょうどいいです。また、「いかが…でしょうか?」と語尾をぼかすファジーな話し方は柔らかい印象を与え、お客様主体の姿勢を示します。
コツ③:身体で伝える“信頼のサイン”
うなずき方や姿勢、目線は言葉以上に信頼を伝えます。首だけでなく腰からうなずくことで重みが出て、「この人、ちゃんと聞いてくれている」という安心感が生まれます。「なるほど」と言いながら上半身を腰から下げる動きは、お客様の「わかってくれているな」という感情を引き出します。営業は“伝える”ではなく“伝わる”ことが仕事。照れを少し破るだけで信頼の扉が開きます。
5分後アクション
- 「◯◯と申します。よろしくお願いいたします」を、トーンを落として練習する
- 「なるほど」「そうなんですね」を、生きた表現で3パターン声に出す
- 鏡の前で、腰からのうなずきをゆっくり練習する
非言語コミュニケーションを磨くだけで商談の空気は大きく変わります。ぜひ今日から実践して、雑談を信頼の入り口に変えていきましょう。


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