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営業フォローが怖い時は成果確認を一項目に絞る

売った後に聞く現場の変化

営業フォローが怖いと、契約後の連絡を先延ばしにしてしまいます。満足していなかったらどうしよう。使えていなかったら責められるかもしれない。そう考えるほど、連絡文は無難になります。

中村誠司さん(仮名、法人向け研修サービスを担当する営業担当者)は、契約後の一か月連絡が苦手でした。メールは丁寧でしたが、「ご不明点があればお知らせください」で終わり、成果確認には入れませんでした。

ある担当者から、研修後に「現場の声はまだ集めきれていません」と返ってきました。中村さんは、失敗だと受け取りそうになりましたが、ここで売り直しを止め、成果確認を一項目に絞りました。

営業フォローが怖い時は、成果確認を一項目に絞ります。全部の満足度を聞こうとすると怖くなりますが、一つの変化なら相手も話しやすくなります。

この記事では、契約後の連絡が怖い時に、どの項目を聞き、どの言葉で次の支援に進むかを解説します。フォローアップの中心は、お客様の成果を一緒に確かめる会話です。

この記事は、次のような営業場面に役立ちます。

  • 契約後の連絡を先延ばしにしやすい方
  • 不満を聞くのが怖くて無難なメールになる方
  • 成果確認から紹介や継続相談につなげたい方

怖くなるフォローの正体

フォローが怖くなる理由は、相手の評価をまとめて聞こうとするからです。「満足していますか」「使えていますか」「成果は出ていますか」と広く聞くほど、悪い答えが返ってきた時に受け止めにくくなります。

中村さんも、契約後の連絡をお礼と案内だけで終えていました。相手の反応を聞かなければ傷つかずに済むからです。けれど、それではお客様が得たい価値を確認できません。

逆転営業は、営業の終着点を成果として見ます。契約後に何が変わったかを聞くことで、初めて自分の提案が役に立っているかが見えてきます。

ただし、最初から全部を聞く必要はありません。怖い時ほど一項目に絞ります。今回なら、研修後に現場で出た一つの声です。

一項目なら、相手も答えやすくなります。営業側も、全部の評価を背負わずに会話を始められます。

成果確認を一項目に絞る理由

成果確認の一項目は、契約時に相手が期待していた変化から選びます。中村さんの案件では、担当者が契約前に「若手が自分から質問するようになってほしい」と話していました。

そこで一か月後のフォローでは、満足度全体を広く聞かず、若手が自分から質問した場面を聞きました。

中村さん「一か月経って、若手が自分から質問した場面は一つありましたか」
担当者「朝礼後に一人だけ、先輩に確認していました」
中村さん「朝礼後に一人だけ先輩に確認していたのですね。では、その一人の動きを先に見ましょう」

この会話では、朝礼後に一人だけ、先輩に確認していた場面をそのまま扱います。後で主体性が出た、積極性が向上した、と広く言い換えすぎると、担当者が見た事実から離れます。

成果確認の中身は、契約前に期待した変化が一つでも起きたかを見る会話です。

振り返りで使う準備問い

フォロー前の準備では、振り返りの問いを使います。相手に全部聞くための問いではありません。営業側が準備で見るための問いです。

  • 契約前はどのような状況だったか
  • その状況に対して相手はどんな気持ちだったか
  • 契約後にどんな気づきがあったか
  • 次回は何を変えるか
  • その行動が続くとどんな未来になるか

中村さんは、この中から相手に聞く一項目だけを選びました。今回は、契約後にどんな気づきがあったかを選ばず、若手が自分から質問した場面にしました。

全部を質問すると、相手は報告書を書かされているように感じます。営業側の準備では五つ見ても、相手に聞くのは一つです。この分け方があると、フォローの怖さは扱いやすくなります。

中村さんは、連絡前に前回の契約理由を読みました。若手が自分から質問するようになってほしい。この一文があったため、フォローの入口は自然に決まりました。

変化が薄い時の受け止め

フォローで相手から「まだ集めきれていません」と言われると、営業側は焦ります。成果が出ていないと決めつけて、追加研修や資料説明を出したくなります。

中村さんは、そこで売り直しに入りませんでした。まだ集めきれていないという言葉を受け取り、すでに見えた一つの変化を聞きました。

中村さん「まだ集めきれていません、ということですね。その中で、前と少し違った声は一つありましたか」
担当者「若手から先輩に確認する動きが一件ありました」
中村さん「若手から先輩に確認する動きが一件ですね。そこを次の二週間で増やせるか見ましょう」

この現場で中村さんが改善したのは、返答を成果なしと決める癖です。相手の反応を受けて、見えている一件を次の確認に変えました。

この返し方なら、変化が薄い反応を否定しません。相手が見えている範囲を聞き、その一つを次の行動に変えます。

一見悪い反応でも、変化の前の揺れとして出る時があります。だからこそ、営業側は慌てて説明を足す前に、以前と比べて何が少し変わったかを聞きます。

紹介依頼に急がない順番

フォローアップは、紹介につながる場面もあります。けれど、成果確認を飛ばして紹介依頼に入ると、相手は営業都合を感じます。

中村さんは、若手から先輩に確認する動きが一件出たことを一緒に見た後で、紹介の話には入りませんでした。まず次の二週間で同じ確認が増えるかを見ました。

成果が見えた時に初めて、「この変化を他の部署にも伝えたい場面はありますか」と聞けます。先に成果を一項目で確かめているため、紹介依頼も無理なお願いに見えにくくなります。

契約直後の確信が高い時に紹介を聞く方法もあります。ただ、フォローが怖い人は、まず成果確認を一項目に絞る方が入りやすいです。自分が堂々と聞ける土台を作るためです。

紹介を急ぐ前に、相手が実感した変化を一つ言葉にしてもらいます。その言葉があってから、次に役立てる人を聞きます。

次回連絡で決める一点

フォロー後は、次回連絡で見る一点を決めます。今回なら、若手から先輩に確認する動きが一件から増えたかどうかです。

中村さんは、「次回は、若手から先輩に確認する動きの件数を一緒に見ます」と伝えました。件数だけを追うのではありません。どの場面で出たか、誰が受け止めたかも聞きます。

一項目に絞ると、相手は次回までに何を見ればよいか分かります。営業側も、成果を確かめる連絡ができます。

もし次回も変化が薄ければ、研修内容を売り直す前に、現場で止まっている場面を聞きます。朝礼後なのか、同行後なのか、日報提出前なのか。止まっている場面が見えると、次の支援は具体的になります。

フォローが怖い時ほど、連絡しない時間が長くなります。けれど、一項目だけなら今日送れます。相手の評価を全部聞かず、契約前に期待した変化を一つだけ聞いてください。

中村さんは、次回連絡の前に社内メモを一行だけ直しました。「若手から先輩に確認する動きの件数」と書いたのです。見る一点が決まると、メールの文面も自然に短くなります。

実際の連絡では、「前回お話しした若手から先輩に確認する動きについて、その後に似た場面はありましたか」と聞きました。担当者は、日報提出前に一件あったと答えました。中村さんは、日報提出前という言葉をそのまま次の支援に使いました。

ここで大きな成果にまとめません。日報提出前に一件あったなら、まず日報提出前に一件あった、と扱います。小さな変化を大きく言い換えない方が、相手は安心して次の事実を話せます。

一項目のフォローは、営業側の気持ちも整えます。契約前に期待した変化を一緒に見る連絡だからです。怖さがゼロにならなくても、送る理由がはっきりします。

中村さんは、この一件を次の提案資料にも使いました。「日報提出前の確認を増やす二週間」と書き、現場で続ける一動作として整理しました。担当者も、次に見る場所が分かります。

フォローの目的は、相手を急がせる話ではありません。契約前に期待した変化を、現場で見える言葉に戻すことです。だから、成果確認は一項目から始めます。

この進め方なら、連絡を送る前の不安も小さくできます。聞く対象が決まっているため、相手の返事を次の支援に変えやすくなります。

中村さんは次回も同じ一点から入り、日報提出前の確認が続いたかを聞く予定です。

営業Q&A

契約後に成果を聞くと嫌がられませんか?

お客様に負担をかけるのではないかと心配な場面です。

回答

広く満足度を聞くと負担に感じられます。契約前に期待していた変化を一つだけ聞くと、相手は答えやすくなります。成果確認は、一緒に変化を見る会話です。

変化が出ていないと言われたらどう返せばよいですか?

フォローで悪い返事が来るのが怖い場面です。

回答

まず相手の言葉を受けます。そのうえで、以前と比べて少し違った声や動きが一つないかを聞きます。ゼロか百かで見ず、一つの変化から次の二週間の確認に進めましょう。

次回連絡を行動に戻す

営業フォローが怖い時は、成果確認を一項目に絞ります。契約前に期待した変化を一つ聞くと、相手も答えやすく、営業側も無難な連絡だけで終わらなくなります。

  • 怖くなるフォローの正体
  • 契約前に期待した一つの変化
  • 次回連絡で見る一点

次のフォローでは、「ご不明点はありますか」だけで終えず、契約前に相手が期待していた変化を一つ聞いてください。その答えを受けて、次回連絡で見る一点を一緒に決めましょう。

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営業指導歴22年。1000件以上の顧客との商談経験。1000人以上の営業相談に応じてきた。ある経営者との出会いを機に営業ノウハウを体系化。元ニートの落ちこぼれ営業を最下位グループからたった1か月で全国300人中トップに一発逆転させた。営業経験・実績に基づいた、わかりやすい営業ノウハウ・セミナーでの解説に定評がある。

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