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営業で話しすぎる日は質問後の補足を一文だけ止める

質問後の補足を一文止める営業

営業で話しすぎる日は、自分でも途中で気づいていることが多いです。説明が長い。相手がうなずくだけになっている。質問をしたはずなのに、すぐ自分で補足してしまう。それでも間が不安で、言葉を足してしまいます。

話しすぎを直す時、単に短く話そうとするだけでは続きません。何を短くするか、どこで止まるか、相手のどんな一言を拾うかを決めます。営業で話しすぎる日は、説明を削る練習ではなく、質問後の補足を一文だけ止める練習に変えます。

逆転営業では、お客様が8割、営業側が2割の会話を目指します。これは黙ることが目的ではありません。相手が自分の状況、迷い、判断基準を話せる状態を作るためです。

この記事では、営業で話しすぎる人がやりがちな言動を三つに分け、会話を軽くする止まり方を整理します。包装資材販売の架空事例を通して、今日から直しやすい一項目を見ていきます。

話しすぎが起きる三つの場面

話しすぎは、知識が多いからだけで起きるわけではありません。相手の反応が読めない時、不安になって説明を足すことで起きます。つまり、話しすぎは営業側の親切心と不安が混ざった行動です。

一つ目の場面は、冒頭です。相手がまだ相談目的を話していないのに、会社説明、実績、サービス範囲を続けてしまう。これでは相手は、何を話せばよいか分からないまま聞く側のままです。

二つ目の場面は、質問の直後です。質問をしたのに、相手が考える前に選択肢をたくさん出してしまう。相手は自分の答えを探す前に、営業側の例に合わせてしまいます。

三つ目の場面は、相手が迷った時です。表情が止まると、営業側は補足を重ねます。相手が考えている時間を、営業側が説明不足のサインと決めつけると、会話は一方通行です。

ダメ言動一つ目の先回り説明

先回り説明は、相手の不安を減らすつもりで起きます。「これは安いだけではなく品質も良くて、納期も早くて、交換もできます」と続ける。営業側は安心材料を並べていますが、相手はどれが自分に関係あるのか選べません。

先回り説明を減らすには、最初に説明する項目を一つに絞ります。商品全体ではなく、今日の相談で一番関係しそうな点だけを置きます。たとえば「今日は納品の切れ目だけ確認してもよいですか」と聞きます。

相手が答えたら、次の説明へ進む前に一度受けます。「そこが一番困っているのですね」と返すだけで、相手は続けやすくなります。営業側がすぐ次を話さないことが、相手の言葉を増やします。

先回り説明をやめるコツは、説明をゼロにすることではなく、相手の答えが出るまで次の説明を保留する点にあります。

ダメ言動二つ目の質問後の補足

質問後の補足は、営業で特に起きやすい癖です。「気になる点はどこですか」と聞いたあと、すぐ「価格ですか、納期ですか、品質ですか、在庫ですか」と続ける。答えやすくしているつもりでも、相手が自分で考える時間を奪っています。

補足が多いと、相手は営業側が出した選択肢から選ぶだけで止まります。本当は別の不安があっても、言い出しにくくなります。質問は、相手の頭の中を開くためのものです。営業側の整理を押し込むためではありません。

修正するなら、質問後に一文だけ保留すると決めます。「気になる点はどこですか」と聞いたら、営業側は次を言わずに相手の最初の言葉を受けます。相手が短く答えたら、その言葉を繰り返してから深掘りします。

この保留があるだけで、会話の主導権は相手の内側へ移ります。営業側が質問をしたのに自分で答えてしまう癖を切るには、質問後の一文保留が効果的です。

ダメ言動三つ目の迷いへの説明追加

相手が迷った時に説明を足すのも、よくある話しすぎです。相手が資料を見て止まった。営業側は、資料が分かりにくいのだろうと思って補足します。価格表で止まった。高いのだろうと思って割引や比較を話します。

しかし、相手が止まる理由は一つではありません。分からないのか、比較しているのか、社内へ説明する言葉を探しているのか、今のタイミングを考えているのか。説明を足す前に、止まった理由を短く確認します。

たとえば「いま見ていたのは金額ですか、それとも使う時の手間ですか」と聞きます。二択にすると、相手は答えやすくなります。ここで違えば、相手は「いえ、納品の頻度です」と返せます。

迷いへの説明追加は、当たれば進みますが、外れると相手の本音を隠します。だから、説明より先に迷いの場所を聞きます。

包装資材販売の商談再生

あすかさん(仮名、包装資材販売業の一人社長)は、通販事業者へ段ボールや緩衝材を提案する時、品質、価格、配送、定期便の説明を一気にしていました。相手はうなずくものの、最後は「今の仕入れ先もあるので考えます」で止まりました。

商談を振り返ると、相手が最初に困っていたのは価格ではありませんでした。出荷前に箱のサイズが欠けること、急な追加注文で担当者が別資材を探すこと、請求書が拠点ごとに分かれて確認しづらいことでした。

そこで会話を変えました。営業側: 今日一つだけ確認するとしたら、欠品と請求書のどちらが大きいですか。相手: 欠品ですね。出荷日の午前に足りないと困ります。営業側: では商品の説明の前に、出荷前の補充だけ見てもよいですか。

この順番に変えると、商談は商品一覧の説明から、出荷前の補充確認に変わりました。相手は「そこが解決するなら一部だけ試せます」と言い、最初に試す資材も絞れました。

今日見る一項目の練習

話しすぎを直す時、全部の会話を変えようとすると難しくなります。今日見る一項目だけを決めます。それは、質問後に営業側が次の説明を何秒で足したかです。

商談後に思い出してみて、質問をしたあとすぐ補足した場面があれば、次回はそこだけ変えます。質問後に一文だけ保留する。相手の最初の言葉を繰り返す。その後に「具体的には」と聞く。この三つで十分です。

チェックリストを増やしすぎると、また営業側の頭が忙しくなります。今日の一項目は、質問後の補足を止めることだけです。ここが変わると、相手の言葉が増えやすくなります。

一人で練習するなら、録音して質問後の自分の間を聞きます。説明が早すぎる場合、相手が答える前に自分が安心したくなっていることが分かります。そこに気づけるだけでも改善は始まります。

次回の商談前には、資料の余白に「質問後は一文保留」とだけ書いておきます。台本を増やすのではなく、止まる合図を一つ置くためです。見積書を開く前、価格を聞かれた後、相手が資料を見て止まった時に、その合図を見ます。

包装資材の相談なら、段ボールの種類を全部説明する前に「出荷で一番止まりやすいのはサイズですか、補充ですか」と聞けます。相手が補充と言ったら、材質説明を広げず、補充の頻度だけを深掘りします。

この練習は、営業側が話す量を責めるためではありません。相手の判断材料を早く見つけるためです。話す量を減らすほどよいのではなく、相手の一言に沿って必要な説明だけを残します。

慣れてきたら、商談後に「相手の一言から始まった説明」がいくつあったかだけ数えます。自分が用意した順番で話した説明より、相手の言葉を受けて出した説明が増えれば、会話は変わっています。

数字で見る項目を一つにすると、反省も短くなります。今日の商談で一文待てた場面が一回あれば、次は二回に増やす。その積み重ねが、話しすぎの癖を現場で直していきます。

相手の一言を受ける返し方

相手の一言が出たら、すぐ提案へ飛ばないことも大切です。「欠品が困る」と言われたら、「欠品が一番大きいのですね」と返します。「社内説明が不安」と言われたら、「社内で話す言葉が必要なのですね」と返します。

この返しは、相手の言葉を評価するためではありません。相手が自分の言葉を聞き直すための返しです。聞き直すことで、相手は次の情報を出しやすくなります。

営業側が自分の説明を減らしたいなら、相手の言葉を短く返す練習が有効です。返す言葉は長くしません。相手の名詞を一つ拾い、確認文にします。

話しすぎる営業を変える入口は、上手な説明ではなく、相手の一言を受ける短い返しです。

説明量を増やさないまとめ方

商談の最後も、話しすぎが再発しやすい場面です。せっかく相手の話が出たのに、最後に全商品をまとめ直してしまうと、相手の焦点がまた広がります。

最後は、その日出た一言だけを確認します。「今日は出荷前の補充が一番大きい話でした」と確認し、次回はその一点だけを見ると伝えます。まとめは情報の総集編ではなく、相手が話した焦点を残す時間です。

ここで短く終えられると、相手は次に何を見るかを覚えやすくなります。営業側も、次回までに準備する材料が絞れます。話しすぎを防ぐには、終わり方まで一つに絞ることが必要です。

次の商談では、説明を短くしようと気合いを入れるより、質問後に相手の最初の一言を受けることだけ決めてください。その一言を受けてから話す。この順番が、話しすぎる営業をお役立ちの会話へ変えていきます。

営業Q&A

間が空くと気まずくて、どうしても説明を足してしまいます。どうすればいいですか?

回答

最初から長く止まろうとする必要はありません。質問後に一文だけ保留すると決めてください。相手が答えたら、その言葉を短く繰り返します。時間を感覚で管理するより、質問後の補足を一回だけ止める練習にすると続けやすくなります。

一言を拾う営業の会話改善

営業で話しすぎる日は、説明を減らすだけでは変わりません。冒頭、質問後、相手が迷った時の三場面で、どこで止まるかを決めます。

今日見る一項目は、質問後にすぐ補足していないかです。相手の最初の一言を待ち、その言葉を受けてから次の質問へ進みます。

次の商談では、「気になる点はどこですか」と聞いたあと、すぐ選択肢を足さずに一文保留してください。相手の一言を受けてから話す。この流れが、説明中心の営業を、相手が考えを話せる会話へ変えていきます。

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営業指導歴22年。1000件以上の顧客との商談経験。1000人以上の営業相談に応じてきた。ある経営者との出会いを機に営業ノウハウを体系化。元ニートの落ちこぼれ営業を最下位グループからたった1か月で全国300人中トップに一発逆転させた。営業経験・実績に基づいた、わかりやすい営業ノウハウ・セミナーでの解説に定評がある。

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