営業の商談で緊張しないための【初対面向け】メソッド
営業の商談で緊張するのはあなただけではなく誰にでも起きること。緊張しないようにどうするか、緊張した時どうするか、あらかじめ知っておきたい方法を解説します。
商談で緊張しがちな4つのシチュエーション
顧客の同席者が複数いる。
営業マンは会社の代表として顧客に訪問をします。営業マンは一人なのに対して、商談に同席する顧客の人数は一人とは限りません。あらかじめアポイントの時に顧客担当者に確認していても当日同席者が増えている場合もあります。顧客担当者・マネージャー・工場長・決裁者・購買部責任者・社長など。
私は過去にオンラインのZOOM商談で6人の同席者がいる商談を経験しました。いずれも初対面、胸がつぶれそうな空気のなか私は沈黙を破りました。とてつもない緊張感だったことを覚えています。
顧客側はたとえば次のことを考えています。
- この商品を採用してメリットがあるか?
- 競合他社製品と比べてコストパフォーマンスがよいのか?
- 営業マンのトークに騙されないか?
複数の同席者がいると、営業マンはそれぞれの表情や反応を確かめます。誰がキーパーソンなのか、本当のニーズは何なのか目を皿のようにして見極めていくのです。契約が取れるのかどうか、営業数字に責任を感じている営業マンであればあるほど緊張する場面です。
事前準備ができていない。
急遽予定していなかった商談が当日に入る、猫の手も借りたいほど忙しく準備が間に合わなかったなど、商談の事前準備ができていないパターンです。新規事業や新しいプロジェクトで業務を背負いきれなくなると起きやすい事例。私自身は過去に1日に5件の商談があり、その間に別業務を回していたため商談の事前準備不足に陥ったことがあります。顧客に見せる資料の準備や、顧客情報の下調べなど事前に準備するべきことはあなたにもあるはず。
商談の場面で資料を出せなかったり、顧客の状況を認識していなければトゲトゲしい雰囲気になり緊張してしまいます。集中できずに顧客が話す内容を理解できなかったり、適切な提案が出来なかったり負のループにはまる結果に。顧客からの信用を失う要因にもなるでしょう。
業務量を調整したり、抱えている業務を他の人に振ったり、事前準備に時間をあてられるように見直してみましょう。
上司と同行しプレッシャーをかけられる。
過剰にプレッシャーをかけてくる上司の事例です。私は、オンライン商談でこちらは上司と同じ会議室でじっと上司に見つめられながら商談したことがあります。生きた心地がしませんでした。ムダに緊張してしまい、まるでヘビに睨まれたカエル。上司は商談前に契約を取るようプレッシャーをかけ、商談後にはダメ出しをするタイプでした。指導・育成の能力に欠けている上司は営業マンにとってマイナスだと私は思います。
上司との同行については、理由をつけて避けたり、単独行動できる力をつけるなど対処しましょう。ある営業マンは、上司との同行を避けるため「このお客様はニーズが無いので同行していただくまでもありません。」と伝えて回避していました。
顧客からマウンティングされている。
営業マンが顧客に下手(したて)に出ていたり、営業マンのことをただの業者とみている顧客の場合、緊張からのがられません。営業マンがヘコヘコして「すみません」などと頭を下げてばかり。それは顧客を勘違いさせ、商談は箸にも棒にもかからない結果になりがち。営業マンと顧客はパートナーのように信頼関係を結べるのが理想です。
営業マンが下、顧客が上という考え方からの脱却が必要。営業マンとお客は対等な関係であるのがベターだと私は思います。
営業マンをただの業者とみている顧客に対しては、的確にニーズを把握した上で提案し、ときには見切りをつけることも必要。顧客にすべき対象を見定めるのも営業マンの役割です。
緊張と向き合うためにやっておくべきこと
緊張は決してわるくない。
上記のような状況になると、あなたでなくても、どのような人でも緊張してしまうものです。過剰な緊張は営業マンにマイナス。適度な緊張であれば成長につながります。緊張状態があることで、力を最大限発揮できることもあるでしょう。力を発揮することで、顧客とよりよい人間関係が築けたり、顧客のニーズに適した商品を提案できて受注につながります。心地よい緊張感をもつ中での商談するのがベストでしょう。
厚生労働省のホームページに「ストレスは人生のスパイスである」という言葉が紹介されています。
「ストレスは人生のスパイスである」これはストレス学説を唱えたハンス・セリエの言葉です。ストレスといっても全てが有害なわけではなく、適度なストレスは心を引き締めて、仕事や勉強の能率をあげたり、心地よい興奮や緊張を与えてくれます。
しかし、その興奮や緊張が度を超してしまうと心やからだが適応しきれなくなり(適応障害)、心身にダメージを与えます。
出典:厚生労働省 こころの健康気づきのヒント集8ページ
商談で緊張する前にやっておくべきこと
商談で緊張して思考が堂々巡りしてしまう前にあらかじめやっておくべきことをご紹介します。
この三つをやるだけで、商談の緊張はずいぶん和らぐと思います。
- 顧客の訪問先には15分前に到着しておく。
- 商談の流れを3分間でイメージする。
- アイスブレイクの言葉を決めておく。
15分前に到着しておくことで、トイレを済ませたり、事前準備で足りなかった部分を補えます。
商談の流れはイメージすることで、話の主導権を営業マンが握りやすくなります。
アイスブレイクの言葉が決まっていれば、商談の冒頭をスムーズにはじめられます。
アイスブレイクの言葉は、顧客にとって身近な話題を選んだり、日頃からストックしてメモを付けておくとよいでしょう。
営業の商談でアイスブレイクが不要という誤解
営業の商談でいきなり商品やサービスの話題に入ろうとすると失敗しやすくなります。アイスブレイクは不要という意見もありますが私はそう思いません。緊張から開放された雰囲気で始まらなければ、お互いに気を許して話し合うことはできません。アイスブレイクで場の空気を温めて、人間関係を作ってから商品/サービスの分野に入っていきましょう。
アイスブレイクが不要という場合が条件付きで存在します。既存顧客ですでに人間関係ができている場合です。お互いの信頼関係ができているので緊張がほぐれていて和やかな雰囲気で話しはじめられます。
営業Q&A
●質問
営業で初対面の顧客との商談についてです。どうしても緊張してしまいます。どのようにすれば緊張から解放されるでしょうか?
●回答
新規で商談に行った際は初対面の顧客が相手で緊張してしまうことありますよね。よくわかります。私も商談の10分前になるとよく緊張感が高まりました。
ときには目の前の集中すべき事前準備がおろそかになってしまったり、などなど、経験があります。
意識を自分自身に向けていると緊張感は高まってしまいがちですよね。でも、意外にお客様のほうが緊張していることもあります。
「どんな人が営業にくるんだろう」「営業に来るって言っていたけど何にも準備していない」とお客様のほうが焦ってたり落ち着いていなかったりもします。
緊張しているのはあなただけではありません。顧客にとっても、あなたは初対面なのです。
だから、安心して臨んでとまでは言いません。意識の向け方を変えてみるのは方法の一つ。
他にも効果的なコツがあります。また別の機会にお話しします。
まとめ
商談で緊張しないための対処法について見てきました。いかがでしたか?商談で緊張するのは周囲の影響もあります。営業マン自身が変えられる部分も多々あります。アイスブレイクをうまく活用したり、商談の事前準備を適切に行ったり、対処法はさまざま。今回ご紹介したのはごく一部の対処法です。具体的な営業スキルや営業の理論については無料のメール講座で学んでいただくとよいでしょう。
木村まもる(逆転営業アカデミー 売上UPマジシャン)
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