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動画編集の営業がうまくいかない一人社長へ|質問だけで継続案件が取れる3つのコツ



動画編集のスキルには自信がある。それなのに、初回の打ち合わせで「検討します」と言われたきり連絡が来ない。ポートフォリオもまとめたし、見積もりもしっかり出している。なのに、なぜ受注に至らないのか。原因はあなたのスキル不足ではありません。商談の入り口で、お客様の現状を聞き切れていないだけのことが多いのです。この記事を読んでいただくことで、しゃべらなくても自然に発注が決まる質問の流れがつかめます。最後までご覧ください。



こんな人におすすめの記事です。

  • 初回打ち合わせから契約に至らない動画編集業の一人社長
  • 単発案件ばかりで、継続案件が取れない方
  • 「他社と比べて検討します」と言われて困っている方

これから一つひとつ見ていきましょう。



動画編集業の営業が空回りする理由



私は22年間で1,000件以上の商談を経験し、1,000人以上の営業相談を受けてきました。動画編集業の方からも数多くのご相談をいただきます。



共通していたのは、初回ヒアリングで「制作内容のすり合わせ」に終始してしまっていることでした。
「動画の長さは?」「テロップ入れますか?」「BGMはどうしますか?」。
これは制作打ち合わせであって、営業ではありません。お客様は仕様を決めに来ているのではなく、「自分の事業がよくなる動画にしたい」という願いを持って来ているのです。



あなたも、お客様から「思っていたのと違う」と言われた経験はありませんか? それは仕様のズレではなく、お客様の本当の欲求を聞き出せていないことが原因です。



動画編集業の代表的な商談シーン



動画編集業の一人社長が「営業の場」と意識すべきシーンは、大きく3つあります。



商談シーン 営業として聞くべきこと
オンライン初回ヒアリング 動画で誰に何を届けたいか、その先のゴール
見積提示・修正対応 金額の前に、動画で実現したい変化の確認
納品後のフォロー面談 動画公開後の反響と、次にやりたい施策



どのシーンでも共通するのは、「先に商品(動画)の話をしない」ということです。



質問だけで動画編集の受注が決まる3つのコツ



受注に至る商談には、明確な順序があります。
私が現場で何度も検証してきた、動画編集業の一人社長が今日から使えるコツをご紹介します。



  1. 商談時間の50%を「現状を聞く」に充てる
  2. お客様の事業が今どんな状態で、お客様自身はそれをどう感じているか。事業の現状を50%の時間でじっくり聞くのです。ここを描き切ると、後段の提案の精度が一気に上がります。

  3. 「現状」と「欲求」は必ず分けて聞く
  4. 「今の動画運用ってどんな感じですか?」と現状を聞いた後、改めて「そういうなかで、本当はどうしていきたいのですか?」と欲求を聞きます。同じ会話の中に混ざっていても、必ず分けて聞き直すのです。

  5. 「直面の質問」で本当の課題に気づいてもらう
  6. お客様が「やってます」と答えたら、「で、それで実現できそうですか?」と一歩踏み込みます。直面することで、お客様自身が「このままじゃダメだ」と気づき、提案を前のめりで聞いてくれる状態に変わるのです。



動画編集業のアプローチ5ステップ



具体的に、初回ヒアリングで使う質問の流れをお見せします。
私が指導している動画編集業の方々が、実際に商談で使っている順番です。



STEP1:「そらす」会社情報・人柄から入る



「お時間ありがとうございます。お話の前に、サイトを拝見したのですが、この会社名はどんな由来でいらっしゃるのですか?」



動画の話をいきなり始めず、お客様の事業ストーリー・人柄に触れて場を温めます。「いい人だな、お役に立ちたいな」と自分の中で湧き上がってきたら、次のステップに進む合図です。



STEP2:そういうなかで「現状」を聞く



「そういうなかで、いまの事業の現状ってどんな感じでいらっしゃいますか?」



「動画」の話ではなく「事業」の話を聞きます。お客様自身がいま何を感じ、何にエネルギーを使っているのか。「たとえば?」「なぜそうお感じになったのですか?」と深掘りしてください。



STEP3:そういうなかで「欲求」を聞く



「そういうなかで、本当はどうしていきたいのですか?」



現状の話に欲求が混ざって出ていても、改めて分けて聞き直します。分けて聞かれることで、お客様自身も自分の願いをはっきり言葉にできるようになります。



STEP4:「解決策」と「直面」



「そのために、いま何をやってらっしゃいますか?」
「で、それで本当に実現できそうですか?」



解決策を聞いた後の「で、本当に実現できますか?」が、直面の鍵です。お客様は「いや、実はうまくいってなくてね」と本音を出してくれます。
ここで逃がさず、「じゃあ何が1番の問題でしょうか?」と一緒に考えるのです。



STEP5:口プレ(提案の予告編)



「もしですよ、それを動画でこう解決できるとしたら、どうでしょうか?」



提案そのものではなく、予告編です。お客様の言葉をそのまま使って「でしょ?」と問いかけると、相手の言葉だから「そうですね」と返ってきます。
ここまで来れば、見積提示は形式的な確認作業に変わるのです。



動画編集業のビフォー・アフター事例



実際に、私が指導してきた動画編集業の方々の事例をご紹介します。



  • Aさん(動画編集業の一人社長) 「以前は初回打ち合わせで仕様の話ばかりしていて、見積を出した後の連絡返信率が30%以下でした。質問の順番を変えてからは、お客様から『ここまで事業のことを聞いてくれる人は初めて』と言われて、成約率が前月比で1.7倍、翌月の紹介件数が倍になりました」
  • Bさん(動画編集業の一人社長) 「単発案件ばかりで継続案件が取れず悩んでいました。納品後のフォロー面談で『動画公開後、お客様の反響はどうでしたか?』『次にやりたいことは?』と質問を変えたら、月額契約が4件まで増えました。受注単価も倍になっています」



Aさん、Bさんのどちらが身近に感じましたか?
共通しているのは、動画編集の腕を磨いたわけではないということです。商談の入り口で「現状→欲求→直面→口プレ」の順番に変えただけなのです。



営業Q&A



●質問 オンライン初回打ち合わせで何を聞けば?



動画編集業の一人社長です。お客様とのやり取りは基本Zoomで、初回30分の打ち合わせで仕様確認と見積提示まで進めるよう求められます。
時間が限られている中で、人柄や事業の話を聞いている余裕がありません。
それでも質問の順番を守るべきでしょうか。



● 回答



30分しかないからこそ、順番が大事です。次のコツがあります。



  1. 最初の10分は事業の現状を聞くだけに使う
  2. 仕様の話に入る前に「そういうなかで、本当は動画で何を実現したいですか?」を必ず一度入れる
  3. 見積提示は次回打ち合わせに分けて、「今日は仮見積で全体感をお伝えします」と提案する



なぜなら、現状と欲求を聞かないまま出した見積は、お客様にとって「比較対象の1つ」にしかならないからです。
事業の話を10分聞いただけで、お客様の見え方は「動画屋さん」から「事業の相談相手」に変わります。
画面越しだからこそ、最初の10分の質問が信頼の差を生むのです。



●質問 「他社と比較して検討します」と言われたら?



動画編集業を始めて2年目です。見積提示後によく「他社と比較して検討します」と言われます。
そのまま音信不通になることが多く、価格を下げて出し直すこともあります。
どう対処すればよいでしょうか。



● 回答



「比較されている」のではなく、「決め切れていない」のです。受け取り方を変えてみてください。



  1. 「前向きに考えていただいているということですよね?」と確認する
  2. 「具体的にどの部分を比較されたいですか?」と質問で深掘りする
  3. 価格ではなく「動画でどんな変化を生みたいか」をもう一度一緒に確認する



価格を下げるのは絶対にしないでください。価格を下げた瞬間、お客様の中で「この人の動画はこの値段の価値しかない」と決まってしまいます。
私が指導してきた方々の中には、見積を下げずに「変化の話」に戻しただけで成約率が大きく伸びた方がたくさんいます。
お客様は安さで選んでいるのではなく、自分のことを理解してくれた人を選んでいるのです。



まとめ



動画編集業の一人社長が、質問だけで受注を決めるコツを解説しました。いかがでしたか? 営業の入り口を変えるだけで継続案件まで広がっていく感触がつかめたはずです。
明日のオンライン打ち合わせから変えること。

  • 仕様より先に、事業の現状ヒアリング
  • 「そういうなかで、本当はどうしたいか」を必ず分けて聞く
  • 「比較検討」は「決め切れていない」と受け取り直す

焦っているだけではどうにもなりません。
まずは次回の初回打ち合わせで、最初の10分を「動画」ではなく「事業」の質問に使ってみましょう。
応援しています。

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営業指導歴22年。1000件以上の顧客との商談経験。1000人以上の営業相談に応じてきた。ある経営者との出会いを機に営業ノウハウを体系化。元ニートの落ちこぼれ営業を最下位グループからたった1か月で全国300人中トップに一発逆転させた。営業経験・実績に基づいた、わかりやすい営業ノウハウ・セミナーでの解説に定評がある。

 
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