価格競争に負けない!価値を伝える営業術

価格競争に負けない!価値を伝える営業術

価格ではなく“価値”で選ばれる営業に変わるには?


営業現場でよくある悩みのひとつが「価格で比較されてしまうこと」。 でも実は、プレゼンのやり方ひとつで「値段勝負」から抜け出すことができます。 今回は、選ばれる営業になるための“価値を伝える型”を解説します。

第1章:商品説明の前に、やるべきこと


プレゼンに入る前に確認しておきたいのが、お客様の“記憶”です。 「よし、プレゼンだ!」と張り切って訪問しても、前回の話をお客様がほとんど覚えていないケースがあります。
人は1日経つと半分以上の内容を忘れると言われています。
だから、いきなり商品説明を始めるのではなく、まずはお客様の記憶を呼び起こすことが重要です。

  • 「前回のお話、どのように感じられましたか?」
  • 「1週間たって、どんなことをお考えでしたか?」
  • 「今回、お話を聞こうと思ったきっかけは何でしたか?」

この“思い出しの時間”を取ることで、お客様の悩みや欲求が再び浮かび上がり、プレゼンの受け入れ態勢が整います。
ここが、価値を伝える第一歩です。

第2章:売れるプレゼンは「解決策ありき」


プレゼンでは、商品の説明から入るのではなく、まず「解決策」を提示することが大切です。

  • 「こういう課題がありましたよね」
  • 「それに対して、こういう解決策が考えられます」
  • 「そのために、この商品があるんです」

この順番で話すことで、商品が“目的”ではなく“手段”として伝わります。
カタログをすぐ出さずに、まず口頭で“予告編”のように伝えるのがコツです。

第3章:プレゼン中も「質問→説明」のリズムで


プレゼン中に説明ばかりしてしまうと、会話が一方通行になります。 そこで活用したいのが「質問→説明」というリズムです。

  • 「この点、気になるとおっしゃってましたが、いかがですか?」
  • 「この部分、実際に見てどう思われますか?」

こうして反応を引き出しながら進めると、主導権がお客様に移り、「売り込み感」が消えます。
質問と説明を交互に繰り返すことで、納得と信頼が深まっていくのです。

第4章:価格ではなく“価値”で選ばれる


課題と解決策がしっかりと整理されている状態では、価格ではなく「納得感」で商品が選ばれます。 このときに大切なのが、“感情に訴えるプレゼン”です。
感動的な映画に音楽が欠かせないように、営業でも「声のトーン」「語りかけ方」が価値を伝える鍵となります。

  • 「こうなりたい」という未来像に寄り添う
  • 「この悩みを解決したい」という気持ちに応える

ただ説明するのではなく、ハーモニーのように心に届くプレゼンを目指しましょう。

第5章:まとめ


今回のまとめです。

  • プレゼン前に「思い出し質問」でお客様の欲求を再確認する
  • 商品からではなく「解決策」から話す
  • 「質問→説明」のリズムで会話を構成する
  • プレゼンは“売る”のではなく“伝える”場
  • “ハーモニーのように”心に響く話し方を意識する

この一言が、お客様に「この人は自分の味方だ」と感じてもらえる話し方を心がけましょう。

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営業指導歴22年。1000件以上の顧客との商談経験。1000人以上の営業相談に応じてきた。ある経営者との出会いを機に営業ノウハウを体系化。元ニートの落ちこぼれ営業を最下位グループからたった1か月で全国300人中トップに一発逆転させた。営業経験・実績に基づいた、わかりやすい営業ノウハウ・セミナーでの解説に定評がある。

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