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営業のKPIが達成できない一人社長へ|数字に追われずに成果が出る逆転発想の3つの指標



月初になると、未達の数字を見て胃が痛くなる。アポ件数も成約数も足りていないのに、毎日の行動はもう精一杯。そんな苦しさを感じていませんか。
KPIは本来、行動の質を高めるための地図です。ところが、結果数字ばかりを追いかけると、地図がそのまま重荷に変わってしまうのです。
この記事を読んでいただくことで、追われる側から、自然と数字がついてくる側に変わる3つの指標がつかめます。最後までご覧ください。



こんな人におすすめの記事です。

  • 毎月のKPIに追われて疲弊している一人社長
  • 結果が出ないと自己嫌悪に陥りやすい方
  • 数字より「役に立つこと」を大事にしたいけれど、数字も無視できない方

これから一つひとつ見ていきましょう。



営業のKPIが重たく感じてしまう3つの理由



私自身、メーカーで有形商材の営業から、人材紹介や求人広告など無形商材の営業まで経験してきました。営業相談を受けてきた方は1,000人を超えます。そのなかで、KPIに苦しんでいる一人社長には共通する考え方の癖があると気づきました。



結果KPIだけを追いかけている



「成約件数」「売上金額」「アポ獲得数」。これらはすべて結果KPIです。
ところが、結果は行動の積み重ねでしか動きません。結果だけを毎日にらんでいても、明日の行動は何も変わらないのです。



あなたも、月末に未達の数字を眺めながら「どうしよう」と固まってしまった経験はありませんか。それは結果KPIに視線が引っ張られているサインなのです。



「数字のための数字」になっている



KPIを設定するときに、「他の人がこれくらいだから」「目安はこれだろう」と、自分の活動の意味とつながらない数字を置いてしまう。
すると、達成しても満たされず、未達だと罪悪感だけが残ります。数字がお客様の幸せにどうつながるかが見えていないと、KPIは魂の通わない宿題になってしまいます。



一人で全部の指標を抱え込んでいる



一人社長は、見込み客探し、アポ取り、商談、納品、フォローまで全工程を担います。
そのすべてに同じ熱量でKPIを引いてしまうと、当然パンクします。本当に大切な指標はどれなのか、優先順位がぼやけているのです。



数字に追われずに成果が出る逆転発想の3つの指標



逆転営業の発想では、KPIを「お役立ちの量を測る道具」と位置づけます。次の3つの指標に置き換えるだけで、追われる感覚から解放されます。



  1. 「お役立ち会話数」を行動KPIにする
  2. 成約数や売上ではなく、お客様や見込み客と「相手のために」話した会話の数を毎日カウントします。雑談でもいい、相談に乗っただけでもいい、紹介の話を持ちかけただけでもいい。
    お役立ちの行動を数えることで、結果が出ない日でも自分の歩みが見えるようになります。これが続くと、自然とアポも成約もついてきます。

    

  3. 「アポ数」より「見込み探しの会話数」を見る
  4. 多くの一人社長は、アポ数だけを追います。けれども、アポは見込み探しの結果でしかありません。
    本当に追うべきは、「見込みになり得る方と何回会話したか」という上流の数字です。たとえば「電話・メッセージで雑談した人数」「紹介をお願いした件数」など。上流の会話数が増えれば、アポは勝手にあとからついてきます。

    

  5. 成果確認を必ずKPIに入れる
  6. 意外と抜けがちなのが、納品後・契約後のお客様への成果確認です。
    「あれから、いかがですか?」と聞きにいく回数を、月のKPIに堂々と組み込みましょう。これが紹介の発生源になりますし、何よりお客様の満足度がはっきり見えるようになります。
    成果確認は終わりではなく、次の営業のスタート地点なのです。



KPIを置き換えただけで成果が出た一人社長の事例



コーチング業のCさんは、これまで「月の成約数5件」だけをKPIにしていました。未達が続き、毎月末になると気持ちが沈んでいたそうです。
私のセッションで、KPIを「お役立ち会話数 月50件」「成果確認の連絡 月20件」に置き換えました。Cさんは「数字を追っているのに、なぜか気持ちが軽くなりました」と話してくれました。



結果として、半年後には成約数が月平均3件から7件に伸びました。
変えたのは結果ではなく、毎日の視線です。視線が変わると、行動が変わり、行動が変わると数字も変わるのです。



保険業のDさんも同じです。「契約件数」だけを見ていたのを、「お客様に役立つ情報を届けた回数」に変えたところ、紹介が自然と増えはじめました。半年で紹介経由の契約が2倍になったといいます。



逆転発想のKPIを設定する具体的な手順



「指標を変える」と聞いてもピンとこない方のために、設定手順を整理します。



結果KPIと行動KPIを分けて書き出す



まずは紙に、結果KPI(売上・成約数)と行動KPI(会話数・連絡数)を別々に書き出します。
書き出してみると、自分が結果KPIに偏っていたことがすぐに分かります。



行動KPIに「お役立ち」の言葉を入れる



「アポ獲得数」ではなく「相手の役に立つ会話の数」と書き換えるのがポイントです。
言葉を変えるだけで、毎日の行動の意味づけが変わります。これが営業のメンタルを支えてくれます。



毎週、結果と行動の両方を振り返る



週末に10分だけ、結果KPIと行動KPIを見比べます。
行動が伸びているのに結果が出ていない時期は、必ず存在します。それでも歩みは止まっていないと自分に言い聞かせる。これが、続ける一人社長と挫折する一人社長の分かれ道です。



営業Q&A



●質問 お役立ち会話数を増やしても成約につながりません



WEBデザイン業を一人で営んでいます。先生の教えに従って「お役立ち会話数」を意識しはじめました。
ところが、雑談ばかりが増えて、肝心の成約にまったくつながらないのです。
この場合、KPI設計のどこを見直すべきでしょうか。



● 回答



会話は増えたのに成約に結びつかないというお悩み、よく分かります。
見直すべきポイントは3つあります。



  1. 会話の中身に「困りごと質問」を入れているか
  2. 未来軸の質問で相手を直面させているか
  3. 成果確認まで設計に組み込んでいるか



なぜなら、雑談だけで終わってしまうと、相手も自分の課題に気づかないままだからです。お役立ち会話のなかに「最近お困りのことは?」「半年後にどうなっていたいですか?」という問いかけを混ぜましょう。
そして、提案までいかなくても、会話のあとに「あれからどうですか?」と成果確認の連絡を入れます。これだけで、お客様の頭の中であなたが「困ったときに相談できる人」として残るのです。



大切なのは、お役立ち会話の質と量を両方追いかけること。会話数が増えているのに成果が出ないときは、質の見直し時です。



まとめ



営業のKPIに苦しむ一人社長が、数字に追われずに成果を出す指標の置き換え方を解説しました。いかがでしたか? 視線を変えるだけで、行動の意味が大きく変わるという感覚がつかめたはずです。
数字は追うものではなく、お役立ちの結果として届くもの

  • 「お役立ち会話数」という行動KPI
  • 「見込み探しの会話数」という上流指標
  • 「成果確認の回数」という終着点指標

結果数字を眺めていても、明日は変わりません。
まずは今週、ノートに「お役立ち会話数」と書いて毎日カウントしてみましょう。
応援しています。

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営業指導歴22年。1000件以上の顧客との商談経験。1000人以上の営業相談に応じてきた。ある経営者との出会いを機に営業ノウハウを体系化。元ニートの落ちこぼれ営業を最下位グループからたった1か月で全国300人中トップに一発逆転させた。営業経験・実績に基づいた、わかりやすい営業ノウハウ・セミナーでの解説に定評がある。

 
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