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営業で相手の目線が外れる時は資料を置く角度を変える

目線が外れた時に直す資料の角度

営業で相手の目線が外れると、話の内容が悪かったのだと感じることがあります。資料を見てくれない。こちらの顔も見ない。窓や机の端に視線が流れる。そんな時、さらに説明を足したくなります。

藤本航さん(仮名、オフィス家具レンタルの更新相談を担当する営業担当者)は、資料を正面に置いて説明していました。相手はページを見ていましたが、途中から目線が机の左端に流れました。

藤本さんは、料金に迷っているのだと思いました。ところが、相手が気にしていたのは料金ではありません。社内で使う人に説明する時、資料をどこから見せればよいかが分からなかったのです。

営業で相手の目線が外れる時は、話す内容だけでなく資料を置く角度を見ます。 資料の向きや位置が合わないだけで、相手は考えを出しにくくなります。

この記事では、相手の目線が外れた時に、立ち位置、資料の角度、沈黙の待ち方をどう直すかを解説します。言葉以外の差分を直すことで、相手が話しやすい商談に変える話です。

この記事は、次のような営業場面に役立ちます。

  • 資料説明中に相手の目線が外れて不安になる方
  • 対面商談で資料の置き方や座る位置に迷う方
  • 沈黙の後に説明を足しすぎてしまう方

目線が外れる本当の理由

相手の目線が外れる理由は、興味がない時だけではありません。資料を読む位置が合わない。相手が考えている。隣の人にどう説明するかを想像している。いくつかの可能性があります。

藤本さんは、相手が見ていないと感じるたびに説明を足していました。料金、契約期間、交換条件を続けて話したため、相手はさらに黙りました。

ここで見るのは、説明の不足ではなく、相手の体の向きです。資料に体が向いていないなら、内容以前に見づらさが起きている場面もあります。

現場観察として見るのは、視線の先だけではありません。資料に近づく手、ペン先が止まる図、隣席の人へ一瞬向く顔も見ます。言葉が出る前の動きを拾うと、説明を足す前に直す場所が見えます。

真正面に置いた資料の圧

資料を相手の真正面に置くと、見やすいようで圧に見える時があります。特に、営業側が正面から身を乗り出して説明すると、相手は質問しにくくなります。

藤本さんは、相手の利き手側に少し寄り、資料を斜めに置きました。相手が自分でページを指しやすい向きにしたのです。

資料の角度を変えるだけで、説明を受ける商談から一緒に見る商談に近づきます。

目線を責めない聞き方

相手の目線が外れた時に、「分かりにくいですか」と聞くと、相手は否定しにくくなります。藤本さんは、責める聞き方を避けました。

代わりに、社内で見せる時に最初に気になるページを聞きます。相手の目線が机の端に流れた理由を、社内説明の視点から聞きました。

相手は「利用者の切り替え手順です」と答えました。藤本さんは「切り替え手順ですね」と受け、料金ページを閉じました。

角度を変える会話例

藤本さんは、資料の角度を変えながら短く聞きました。動作と言葉を同時に変えると、相手は自分の見たいページを指しやすくなります。

藤本さん「この資料を社内で見せるなら、最初に気になるページはどこですか」
担当者「切り替え手順です」
藤本さん「切り替え手順ですね。ではこのページを見やすい向きにします」

この会話では、目線が外れたことを責めていません。相手が次に誰に説明するかを想像しやすくし、資料の使い方を相手側に寄せています。

立ち位置と資料位置の違い

目線が外れる商談では、立ち位置と資料位置を分けて見ます。立ち位置は相手との距離です。資料位置は、相手が手を伸ばしやすい場所です。

見る場所 直す行動
立ち位置 真正面を避けて少し横に寄る
資料位置 相手が指しやすい角度にする
沈黙 次の説明前に相手の指先を見る

沈黙を待つ目線

資料の角度を変えた後、すぐに説明を再開しないことも大切です。相手がページを見ている時は、考えている時間かもしれません。

藤本さんは、相手の指先が止まった箇所を見ました。そこが切り替え手順の図でした。そこで「この手順の中で、社内に説明しにくいところはありますか」と聞きます。

相手は「初日の入れ替え作業です」と答えました。藤本さんは、契約期間の話を後に回し、初日の作業だけを一緒に見ました。

説明を足す前の小さな修正

営業で相手の目線が外れると、説明を足したくなります。けれど、話す内容を増やす前にできる修正があります。

資料を相手の手元に少し近づける。斜めに置く。相手が指したページを開いたまま待つ。これだけで、相手は自分の疑問を出しやすくなります。

藤本さんは、資料を動かした後に一文だけ聞きました。「今のページで、社内に説明しづらい箇所はありますか」。相手は、利用者への案内文が足りないと話しました。

目線が外れた時は、説明の追加より先に、相手が見たい位置を作ります。

次回商談で使う見方

藤本さんは次回から、資料を出す前に座る位置を少し変えました。真正面から押す形を避け、相手が資料を指せる位置に座ります。

そのうえで、資料の一枚目を説明しきる前に「社内で見せるなら、どのページから見せますか」と聞きました。相手は利用者向けのページを選びました。

この返答が出ると、商談の中心は料金表から社内説明に移ります。藤本さんは、利用者向けの短い案内文をその場で一緒に整えました。

藤本さんは、資料を動かす時の手つきにも気をつけました。相手の手元から急に資料を引き戻すと、主導権を取り返す動きに見えます。そこで、相手が見ているページを開いたまま、角度だけを少し変えました。

角度を変える時は、相手の読んでいる行を隠さないようにしました。資料の上に手を置くと、相手は読みかけの箇所を失います。藤本さんは資料の下辺だけを軽く動かし、相手のペン先が止まった図を残しました。

相手がペンで図の端を触った時、藤本さんはその指先を見ました。そこで「この図の流れで止まりそうなのは、初日の説明ですか、入れ替え後の確認ですか」と聞きます。相手は「初日の説明です」と答えました。

この質問は、料金と契約条件を後回しにするためのものではありません。相手がいま見ている図から、話す順番を決めるためのものです。指先が止まった箇所を聞くと、相手は自分の不安を言いやすくなります。

オンライン商談でも同じです。画面共有中に相手が下を向いたら、別作業だと決めつけません。メモを取っているかもしれませんし、社内チャットに貼る言葉を探しているかもしれません。

藤本さんは画面共有の時、「いまのページを社内に転送するなら、どの一文があると使いやすいですか」と聞きました。相手は「利用開始日の作業だけ短くほしいです」と答えました。そこで藤本さんは、補足資料ではなくメール本文の一文を作りました。

画面越しでは、資料の角度を動かせません。その代わりに、共有しているページを拡大し、カーソルを相手が見ている図の外側に置きます。文字をなぞりすぎると、相手は読むより追うことに意識を使います。余白を見せて待つ方が、相手の言葉は出やすくなります。

藤本さんは、相手が読み返しているページ番号も控えました。後で提案を直すためではなく、次回の冒頭で同じページから始めるためです。前回の迷いに戻れると、相手は最初から説明を聞き直さずに済みます。

資料の置き方は、商談の主導権を渡す動作でもあります。営業側が全部のページをめくると、相手は聞く側に固定されます。相手が指せる角度にすると、相手は自分の順番で確認できます。

目線の変化を見られるようになると、説明を続けるか止まるかの判断がしやすくなります。相手が読み込んでいるなら待つ。別の人に説明する順番を考えているなら、見せるページを聞く。分からなければ、決めつけずに一文で確認します。

目線が外れた相手を、興味がない人と決めつけるのは早いです。相手は、別の誰かに説明する順番を考えているかもしれません。営業側がその考えを聞ける位置を作ると、沈黙は相談に変わります。

言葉以外の修正は派手ではありません。資料の角度、体の向き、待つ時間。どれも数秒で変えられます。けれど、その数秒で相手が話す入口は変わります。

藤本さんは、商談後に相手から「社内で見せる順番が分かりました」と言われました。資料を作り直したわけではありません。相手が使う順番に合わせて、置き方と聞き方を変えただけです。

営業で目線が外れた時ほど、話のうまさだけで取り戻そうとしないでください。相手が資料を見やすく、指しやすく、考えを言いやすい位置を先に作りましょう。

営業Q&A

相手が資料を見ない時は閉じた方がよいですか?

説明中に相手の目線が資料から外れ、続けるか迷う場面です。

回答

すぐ閉じる前に、資料の角度と距離を直します。そのうえで、社内で使う時に最初に見せたいページを聞くと、見ない理由が分かりやすくなります。

オンライン商談でも目線の外れ方を見ますか?

画面越しで相手の反応が読み取りにくい場面です。

回答

見ます。相手が画面共有から外れて手元を見た時は、メモか社内確認をしている場面もあります。「いま見ていただいた中で、社内説明に使いにくい箇所はありますか」と聞くと自然です。

相手が指せる位置づくり

営業で相手の目線が外れる時の資料の置き方を解説しました。目線が外れた理由を決めつけず、立ち位置、資料の角度、沈黙の待ち方を見ると、相手は考えを話しやすくなります。

  • 真正面に置いた資料の圧
  • 目線を責めない聞き方
  • 相手が指せる資料位置

次の商談で相手の目線が外れたら、説明を足す前に資料を少し斜めに置いてください。そして「どのページから社内で見せますか」と聞き、相手が指した場所から話しましょう。

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営業指導歴22年。1000件以上の顧客との商談経験。1000人以上の営業相談に応じてきた。ある経営者との出会いを機に営業ノウハウを体系化。元ニートの落ちこぼれ営業を最下位グループからたった1か月で全国300人中トップに一発逆転させた。営業経験・実績に基づいた、わかりやすい営業ノウハウ・セミナーでの解説に定評がある。

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