ご質問ご回答Q&A

営業で休日電話が続く時は連絡できる時間を先に聞く

休日電話を増やさない境界づくり

サービス導入後の日曜、個人携帯にお客様から電話が来る。急ぎの用件かもしれないと思って出ると、平日でもよかった確認だった。断ると関係が悪くなりそうで、結局また対応してしまう。営業をしていると、この悩みは意外と多いです。

休日電話を減らすには、電話に出ない勇気だけで解決しようとしない方が自然です。商談中に、相手が困る場面と連絡できる時間を先に聞いておくことが大事です。 連絡の窓口を決めずに契約すると、相手は不安になった時に、思いついたタイミングで電話をかけます。

村田彩乃さん(仮名、法人向け空調保守サービス業の一人社長)は、架空の相談例では保守契約後に休日電話が増えていました。お客様は悪気があるわけではありません。施設の担当者が、異音や温度ムラを見つけた時に、どこへ連絡すればよいか分からなかったのです。

この記事では、営業で休日電話が続く時に、契約前後で決めておきたい連絡時間と確認順を整理します。相手を突き放すのではなく、困った時の連絡先と時間を質問で決めることが、双方の安心につながります。

次のような方におすすめの記事です。

  • 休日や夜にお客様から電話が来て疲れている方
  • 断ると失注や不満につながりそうで言い出せない方
  • 契約後の連絡ルールを自然に決めたい方

休日電話が増える商談の抜け

休日電話が増える背景には、相手の非常識さだけでは片づけられない事情があります。多くの場合、契約時に『困った時はどうするか』が曖昧なまま終わっています。商品やサービスの内容は説明していても、トラブル時の連絡順、対応時間、緊急度の分け方を話していないのです。

村田さんの空調保守契約でも、契約書には受付時間が書いてありました。けれども担当者は、現場で異音がした時に、管理会社へ先に連絡するのか、村田さんへ直接電話するのか迷っていました。迷った結果、スマートフォンに残っていた村田さんの番号へ休日に電話したのです。

ここで『休日は電話しないでください』とだけ伝えると、相手は困った時の行き先を失います。もちろん休みは守ります。ただ、営業の会話では、断る前に連絡の順番を作ります。相手が困る場面、緊急時の窓口、通常確認の時間。この三項目を決めておくと、休日電話は減らしやすくなります。

営業はお役立ちです。相手に合わせて無制限に対応することがお役立ちではありません。相手が困った時に迷わない形を先に作ることも、お役立ちの一つです。

契約前に聞く連絡の三項目

休日電話を減らすには、契約前の商談で連絡条件を聞きます。ここを後回しにすると、契約後に言い出しにくくなります。

相手が困る場面

最初に聞くのは、相手がどの場面で困るかです。空調保守なら、異音、温度ムラ、水漏れ、急な停止などがあります。全部を同じ緊急度にすると、相手は判断できません。どの状態ならすぐ連絡するのか、どの状態なら翌営業日でよいのかを分けます。

質問は短くて十分です。「現場で起きた時に、一番早く確認したいのはどの状態ですか?」と聞きます。相手が「異音です」と答えたら、その言葉を軸に連絡の流れを作ります。

通常確認の時間

次に聞くのは、通常確認の時間です。営業側の都合だけで『平日だけです』と言うと、相手は自分の業務時間と合うか判断できません。相手の確認しやすい時間を聞き、その中でこちらが対応できる時間を合わせます。

村田さんは、「通常の確認なら、平日の午前と午後ではどちらが担当者の方に伝わりやすいですか?」と聞きました。担当者は「午前の点検後なら現場から報告を受けています」と答えました。これで通常確認は平日午前に寄せられます。

緊急時の窓口

最後に聞くのは、緊急時の窓口です。ここを決めないまま担当者個人の携帯番号を渡すと、休日電話が個人へ集まります。会社の受付、緊急用の番号、管理会社経由など、どこへ連絡すればよいかを明確にします。

緊急時の窓口を決める時は、相手を拒んでいるように聞こえない言い方を選びます。「休日に私の携帯へ直接いただくと、現場確認が遅れる日があります。緊急時はこちらの窓口へ入れていただくと、私がすぐ確認に動けます」と伝えます。連絡先を絞る理由を、こちらの休みではなく相手の早い解決に置くと受け取られやすいです。

空調保守契約の連絡ロープレ

村田さんは契約前の確認で、担当者に「現場で一番早く確認したいのはどの状態ですか?」と聞きました。担当者は「異音がした時です。止まる前に見てもらえるか不安です」と答えました。村田さんは「異音がした時に不安なのですね」と受けました。

続けて村田さんは、「平日午前なら、現場報告がそろった後に確認できますか?」と聞きました。担当者は「午前中なら担当者が状況を確認できます」と答えました。さらに村田さんは、「休日に異音がした時は、こちらの緊急窓口へ入れていただく方が早く確認できます」と伝えました。

この会話では、休日電話を禁止する言葉から入っていません。相手が困る場面を聞き、通常確認の時間を聞き、緊急時の窓口を伝えています。連絡のルールは、断るための壁ではなく、相手が迷わないための順番です。

契約後、担当者は休日に村田さん個人へ電話する代わりに、緊急窓口へ連絡しました。翌営業日の通常確認は午前にまとまり、村田さんも休み明けに落ち着いて状況を見られました。小さな確認ですが、双方の負担は大きく変わります。

村田さんは、初回フォローでも同じ順番を確認しました。「異音の時は緊急窓口、温度ムラの相談は平日午前でよろしいですか?」と聞きました。担当者は「その方が現場にも伝えやすいです」と答えました。契約前だけで終えず、契約後にもう一度そろえると、連絡の流れは定着します。

この確認を入れたあと、村田さんは連絡カードにも同じ順番を書きました。異音は緊急窓口、温度ムラは平日午前、点検日の相談は担当者メール。文字にしたのは営業側の管理用ではなく、施設内で引き継ぐ人が迷わないためです。電話を減らす仕組みは、相手の社内共有まで見て作ると続きます。

休日電話を増やす対応と減らす対応

増えやすい対応 減らしやすい対応
電話が来るたび個人携帯で受ける 緊急時の窓口と通常確認の時間を分ける
休日対応を我慢して関係を守ろうとする 早く解決できる連絡順として説明する
契約後に急に連絡制限を伝える 契約前に困る場面から聞いておく

休日電話を減らす対応は、相手を冷たく扱う動きではありません。連絡が必要な場面を分ける行動です。相手にとっても、いつでも個人携帯へ電話する形は安心に見えて、実際には解決が遅れる日があります。

特に一人社長の場合、全部の電話を自分で受けるほど仕事が回らなくなります。休みの日に対応した分、平日の確認が遅れれば、相手へのお役立ちも薄くなります。だから、最初に連絡順を作ります。

村田さんは、休日対応を一切しないと言ったわけではありません。緊急時は窓口へ、通常確認は平日午前へ、現場報告は担当者からまとめて。こう分けたことで、相手も連絡しやすくなりました。

この分け方は、保守契約以外にも使えます。継続支援、点検、運用代行、定期納品のように、契約後の連絡が続く仕事では、連絡時間そのものがサービスの一部になります。最初に決めておくほど、後から言いにくい境界線を作らずに済みます。

休みを守りながら信頼を守る一文

休日電話を減らしたい時に使いやすい一文があります。「休日に私の携帯へ直接いただくより、緊急窓口へ入れていただく方が確認が早いです」という言い方です。この一文に込めているのは、相手の早い解決につながる理由です。

通常確認については、「通常のご相談は平日午前にまとめていただくと、現場確認と回答をそろえてお返しできます」と伝えます。ここでも、ただ時間を制限するのではありません。回答の質を保つための順番として伝えます。

この一文を契約後に急に出すと、相手は距離を置かれたように感じる日があります。契約前、または初回フォローの時に自然に入れてください。特に保守、点検、運用支援、継続サービスでは、連絡時間の確認もサービス品質の一部です。

営業で休日電話が続く時は、我慢か拒否かの二択にしない姿勢が大事です。相手が困る場面を聞き、通常確認の時間を決め、緊急時の窓口を示す。その順番なら、休みを守る話も信頼を守る話として伝えられます。

営業Q&A

休日電話を断るとお客様に冷たいと思われませんか?

関係を壊したくなくて、休みの日も出てしまう方は多いです。

回答

言い方次第です。単に「出られません」と伝えるより、「緊急時の窓口へ入れた方が早く確認できます」と伝えます。相手の解決を早めるための連絡順として話すと、冷たさは出にくくなります。

すでに休日電話が続いている場合はどう切り替えますか?

契約前に連絡ルールを決めていなかった場合です。

回答

次の通常連絡で、困る場面、通常確認の時間、緊急時の窓口を改めて整理します。これまでの電話を責めず、「今後早く確認できるように連絡順をそろえたいです」と伝えると切り替えやすいです。

困る場面から作る対応順

営業で休日電話が続く時の連絡時間の決め方を解説しました。休みを守る話は、相手を遠ざける話にしなくてよいです。

  • 相手が困る場面の確認
  • 通常確認の時間の確認
  • 緊急時の窓口の確認

次の商談では、契約内容を説明する前に、困った時に一番早く確認したい場面を聞いてください。そこから通常確認の時間と緊急時の窓口を決めれば、休日電話は減らしながら信頼も守れます。

The following two tabs change content below.
営業指導歴22年。1000件以上の顧客との商談経験。1000人以上の営業相談に応じてきた。ある経営者との出会いを機に営業ノウハウを体系化。元ニートの落ちこぼれ営業を最下位グループからたった1か月で全国300人中トップに一発逆転させた。営業経験・実績に基づいた、わかりやすい営業ノウハウ・セミナーでの解説に定評がある。

最新記事 by 木村まもる(逆転営業アカデミー 営業スキルUPコンサルタント) (全て見る)

 
営業適正