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営業失注理由を次の商談で聞く一問に変える

断られた商談から次を直す視点

営業で失注理由を聞くと、相手は「予算が合いませんでした」「時期がまだでした」「社内で見送りになりました」と答えます。ここで営業側が理由の言葉だけを受け取ると、次の商談で何を直せばよいかが見えません。その後の変化まで見なければ、失注理由は落ち込むための記録で終わります。次に聞く順番を変える材料として扱います。

水野翔太さん(仮名、法人向け研修資料販売業の一人社長)は、失注後に理由を一覧にしていました。けれど、一覧には「予算」「時期」「社内見送り」とだけ残り、次回の商談でどの質問を変えるかまでは見えていませんでした。営業失注理由は、相手の言葉、聞けなかった確認、次回変える一問に分けます。

この記事では、失注理由を次の商談改善につなげる見方を整理します。自分を責める反省で止めず、相手がどこで決めきれなかったかを見て、次回の一問を変える話です。

  • 失注後に落ち込みだけが残る方
  • 理由は聞いているのに改善点が見えない方
  • 次の商談で同じ止まり方を減らしたい方

相手の言葉、聞けなかった確認、次回変える一問

水野さんは、この記事の中核を相手の言葉、聞けなかった確認、次回変える一問にしました。相手の言葉は、失注時に実際に言われた表現です。聞けなかった確認は、商談中に確かめないまま終えた論点です。次回変える一問は、同じ止まり方を減らすために次の商談で聞く質問です。

この三語をそろえると、失注理由はただの分類で終わりません。予算と書くだけでは、金額が高かったのか、社内説明が足りなかったのか、費用対効果が見えなかったのかが分かりません。相手の言葉まで戻ると、次に聞くべきことが見えます。

失注理由は、理由名でまとめず、相手が口にした言葉から次回の一問に変えます。

研修資料提案で止まった商談

水野さんは、研修資料の提案で「今回は予算が合いません」と言われました。以前の水野さんは、そのまま失注理由を予算にしていました。けれど後から振り返ると、商談中に予算の話は一度も具体化していませんでした。

相手が本当に困っていた点は、金額の大小以外にもありました。資料を使う部署、受講人数、社内で説明する相手が曖昧だったため、費用を判断できなかったのです。

水野さんは、失注後に予算面で見送りたいという言葉をそのまま残しました。そのうえで、聞けなかった確認として、誰が使う資料か、何人分で考えるのか、社内で誰に説明するのかを書き出しました。

失注後に見る五つの問い

水野さんは、失注後に五つの問いで振り返りました。「どのような状況でしたか」「その時の相手の気持ちはどう見えましたか」「どんな気づきがありましたか」「次回は何を変えますか」「その行動を続けるとどんな未来がありますか」という順番です。

この五つを機械的な日報にしません。水野さんは、相手が予算面で見送りたいと話した場面だけを思い出しました。相手は料金表を見た後、すぐに資料を閉じていました。その時、水野さんは利用部門の確認を聞けていませんでした。

失注後の振り返りでは、全部の反省を並べるより、相手の言葉が出た場面を一つだけ見ます。

理由名で止まる振り返り

理由名で止まる記録 次回に使える記録
予算 料金表を閉じた後に部署別の使用人数を聞けなかった
時期 導入したい月と準備が間に合う月を分けていなかった
社内判断 誰に何を説明しにくいかを聞けなかった

理由名だけの記録は、件数の集計には使えます。けれど次の商談を直すには弱いです。水野さんは、理由名の横に聞けなかった確認を一つだけ足しました。

これだけで、次回の商談で変える一問が見えます。予算で止まったなら金額を下げる前に、使う人数や社内説明の相手を聞きます。時期で止まったなら、始めたい時期と準備できる時期を分けます。

次回に変える一問のロープレ

水野さんは、次回商談のロープレで質問を一つ変えました。水野さんが「この資料を社内で通す時、最初に聞かれそうな点はどこですか」と聞くと、相手役は「上司にする説明です」と答えました。

水野さんは「上司にする説明ですね。人数、実施時期、研修後の変化のうち、どれを一番具体的にしておくと話しやすいですか」と続けました。相手役は「研修後の変化です」と答えました。

このロープレは、失注時に聞けなかった確認を次回の入口で聞く練習です。実例では予算の言葉を受け、ロープレでは部署と社内説明に焦点を変えています。

予算で断られた時の見方

予算で断られた時、営業側は値引きや安いプランを考えがちです。水野さんも、以前は「もう少し安い資料ならどうか」と考えていました。しかし予算という言葉の中には、金額以外の迷いが含まれることがあります。

社内で説明しにくい、使う人数が決まっていない、今期の費用枠が見えない、効果をどう報告するか分からない。こうした点が未確認なら、値下げしても決まりません。

予算で止まった商談では、金額だけを見る前に、何と比べて高いと感じたのかを聞きます。

時期で見送られた時の見方

時期が合わないと言われた時も、理由名だけで終えると改善できません。始めたい時期がまだ先なのか、準備が間に合わないのか、決裁の時期が違うのかで次の聞き方は変わります。

水野さんは、次回から「始めたい時期と、社内で準備できる時期は同じですか」と聞くようにしました。相手は「始めたいのは来月ですが、稟議は再来月です」と答えました。ここで、時期の中身が分かれます。

時期の理由は、相手が動かない理由に見えます。けれど、分けて聞くと次に確認する日が見えます。見送りの言葉をそのまま終点にしないことが大切です。

社内判断で止まった時の見方

社内判断で止まる商談では、相手本人を責めても進みません。社内で誰に何を説明すればよいかが見えていない場合があります。水野さんは、失注後に「社内で検討します」と言われた商談を見直しました。

その商談では、相手の上司が何を気にするかを聞いていませんでした。資料の内容より、研修後に何が変わるかを報告できるかが論点だったのです。

次回から水野さんは、「社内で説明する時に、一番聞かれそうな点は何ですか」と聞きます。相手が答えた点を、次回の資料や会話に反映します。

一つだけ変える改善

失注後に全部を直そうとすると、次の商談で何を試すかが曖昧になります。水野さんは、失注ごとに一問だけ変えることにしました。予算で止まったら比較対象を聞く。時期で止まったら始めたい月と準備できる月を分ける。社内判断で止まったら社内で話す相手を聞く。

このように一問に落とすと、次回商談で実際に試せます。反省を増やすより、質問を一つ変える方が行動に移りやすいです。

失注理由を改善に使うなら、次回に変える一問まで決めてから振り返りを終えます。

失注後に聞きすぎない配慮

失注後に理由を詳しく聞きすぎると、相手に負担をかけます。水野さんは、断られた直後に長い質問を重ねるのをやめました。代わりに、「今後の参考に、一番大きかった判断材料だけ伺ってもよろしいですか」と短く聞きました。

相手が答えてくれたら、その言葉を変えずに残します。答えが短くても、そこから商談中に聞けなかった確認を自分で見直します。失注後の相手に反省会を求めず、自分の次回行動に変えるのです。

相手が答えにくそうなら、それ以上は追いません。関係を残すためにも、失注理由の確認は一問で十分な場面があります。

振り返り後の行動

水野さんは、失注理由をまとめた後、次の商談予定を見ました。同じ研修資料の相談があるなら、冒頭で部署、人数、社内で話す相手を聞くと決めます。関係のない商談に同じ質問を持ち込まないよう、商談の種類も見ました。

失注理由から同じ処方をすべての商談に出すと、質問がずれます。研修資料なら部署と人数、設備提案なら使用開始日と立会者、保守契約なら故障時の連絡先というように、題材ごとに一問を変えます。

この分け方なら、失注後の振り返りが次の準備に自然につながります。落ち込む時間を減らすより、次に試す行動を小さく決めることが先です。

失注後の一項目確認

水野さんが最後に見る一項目は、相手の言葉を理由名に縮めていないかです。「予算が合いません」と言われたなら、そのまま残します。そこから、商談中に聞けなかった確認を一つだけ探します。

次回変える一問まで決まれば、振り返りは終えて構いません。何度も読み返して自分を責める必要はありません。営業失注理由は、次の商談で相手が答えやすくなる質問に変わった時に意味を持ちます。

営業Q&A

営業で失注理由を聞く時はどこまで深掘りすべきですか?

失注直後に深掘りしすぎると、相手に負担をかけることがあります。理由を詳しく聞くより、今後の参考として一番大きかった判断材料を一つだけ聞く方が自然です。

回答

聞けた言葉をそのまま残し、商談中に自分が確認できなかった点を後で見直しましょう。次回に変える一問が決まれば、振り返りとして十分です。

次の商談で変える一問

営業失注理由は、相手の言葉、聞けなかった確認、次回変える一問に分けます。水野さんのように、理由名で止めずに一問に変えると、失注後の反省が次の準備になります。

次に断られた時は、理由を一語でまとめる前に、相手が口にした表現をそのまま残してください。その言葉から聞けなかった確認を一つ選び、次の商談で聞く一問に変えましょう。

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営業指導歴22年。1000件以上の顧客との商談経験。1000人以上の営業相談に応じてきた。ある経営者との出会いを機に営業ノウハウを体系化。元ニートの落ちこぼれ営業を最下位グループからたった1か月で全国300人中トップに一発逆転させた。営業経験・実績に基づいた、わかりやすい営業ノウハウ・セミナーでの解説に定評がある。

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