ご質問ご回答Q&A

営業の紹介依頼は満足直後に頼まず相手が話しやすい場を作る


満足直後に頼まず紹介しやすい場を整える営業

営業の紹介依頼で一人社長が悩みやすいのは、既存のお客様に誰か紹介してもらえませんかと言うタイミングです。喜んでくれた直後なら頼みやすそうに見えますが、相手の表情が少し固くなることがあります。

お客様が満足していることと、誰かを紹介できることは別です。紹介には、相手の人間関係、責任感、相手先への説明、断られた時の気まずさが関わります。

逆転営業では、紹介依頼をお願いではなく、相手が話しやすい場を一緒に作る確認として扱います。誰かいませんかと広く頼む前に、どんな人なら話しやすいかを聞きます。

この記事では、営業の紹介依頼で満足直後に頼み込まず、相手が無理なく話しやすい場を作る進め方を解説します。紹介を頼むのが苦手な方は、タイミングより聞き方を整えてください。

次のような一人社長に向けた内容です。

  • 紹介依頼をすると相手に負担をかけそうで言い出せない方
  • 満足してくれたお客様にどう頼めばよいか迷う方
  • 紹介営業を押しつけではなく自然な会話にしたい方

満足直後のお願いが重くなる理由

サービスや商談の後に、お客様が良かったですと言ってくれると、営業側は紹介を頼むチャンスだと感じます。確かに満足度が高い時は、紹介の可能性もあります。

ただし、満足直後に誰か紹介してくださいと頼むと、相手は急に責任を感じます。良いと思っているからこそ、誰を紹介すればよいか、紹介先に迷惑ではないか、うまく合わなかったらどうしようと考えます。

紹介依頼が重くなるのは、相手に候補者探しを丸投げしている時です。誰かいませんかという広い依頼は、相手の頭の中で多くの人を探す作業になります。

営業側がするべきことは、紹介をお願いする前に、相手が思い出しやすい場面を作ることです。どんな悩みの人なら話しやすいか、どの関係なら無理がないかを分けます。

紹介は、相手の善意だけに頼るものではありません。相手が紹介しやすい条件を一緒に整えることで、無理のない会話になります。

頼み方の失敗分解

止まりやすい進め方 前に進みやすい進め方
誰でもいいので紹介してください 近い悩みの場面を一つ聞く
満足した直後に頼み込む 紹介しやすい関係性を先に聞く
三者面談を前提にする 話題にするだけでもよいと伝える
紹介文を長く作る 相手が言いやすい一文にする

誰でもいいのでという言葉は、営業側は気を遣っているつもりでも、相手には重く聞こえます。誰でもよいなら誰を出せばよいか分からないからです。

満足した直後に頼み込むのも注意が必要です。相手は感謝の気持ちがあるため断りにくくなります。その場で無理に返事をもらわず、思い出した時に話題にしてもらう程度で十分です。

三者面談を前提にすると、相手の負担は急に大きくなります。最初は、もし近い悩みの人と話す機会があれば、この一文だけ伝えてもらえますか、くらいが自然です。

紹介文も長すぎると使われません。相手が自分の言葉で話せる短さにします。営業側の実績や特徴を全部入れるより、紹介先の悩みに近い一文を置く方が伝わります。

紹介しやすい場面づくり

紹介を頼む時は、誰か紹介してもらえませんかで始めない方が自然です。まず、今回の話を誰かに説明するとしたら、どんな場面の人に近そうですか、と聞きます。

相手が、同じように初回商談で困っている人なら近いです、と答えたら、そこから範囲を狭めます。では、具体的な名前でなくても、そういう話を聞く機会がありそうですか、と続けます。

この会話では、相手に候補者を出す義務を負わせていません。紹介できるかどうかではなく、話しやすい場面を一緒に探しています。

もし相手が、今は思い浮かばないですと言ったら、それで終えて構いません。無理に探してもらうと、紹介依頼は負担になります。

思い浮かぶ人がいる場合も、すぐ連絡してもらわないでください。相手がどう説明すると自然かを一緒に考えます。紹介文を営業側が作りすぎると、相手の言葉ではなくなります。

短い一文なら十分です。初回商談で話しすぎてしまう人向けに、聞き方を整理する相談をしている方がいます。この程度なら、相手も自分の言葉として扱いやすくなります。

紹介前に聞く相手の負担

紹介前には、相手が話しやすい関係の範囲を聞きます。仕事仲間、同業者、経営者仲間、昔からの知人など、関係性によって紹介のしやすさは変わります。

もし話すとしたら、仕事仲間と経営者仲間ではどちらが気軽ですか、と聞くと、相手は具体的な人を思い出しやすくなります。

次に、どんな悩みなら説明しやすいかを聞きます。売上、商談、初回相談、提案の迷い、紹介先の業種など、テーマが狭いほど相手は話しやすくなります。

紹介してほしい相手を営業側の都合で広げすぎると、相手は誰でもよいのかと感じます。悩みを一つに絞ると、紹介は人探しではなく場面探しになります。

最後に、紹介方法を選んでもらいます。いきなり三者面談をお願いするのではなく、名前を出さずに話題にしてもらう、資料を渡してもらう、必要なら短い文章を送るなど、負担の軽い方法があります。

紹介方法を選べると、相手は自分の関係性を守りながら動けます。営業側も、相手の信頼を借りすぎずに済みます。

紹介後の信頼を守る対応

紹介が出た後は、紹介してくれた相手の信頼を守ることが最優先です。紹介先への連絡を急ぎすぎたり、強く売り込んだりすると、紹介者の顔をつぶしてしまいます。

最初の連絡では、紹介者の名前を借りて売り込むのではなく、聞いた範囲だけを確認します。初回商談の進め方で少し困っていると伺いました、十五分だけ状況を聞けます、という形です。

紹介者への報告も短くします。ご紹介ありがとうございました。まずは状況を聞く時間として連絡しました、と残せば十分です。商談内容を詳しく報告する必要はありません。

紹介が契約につながらなかった場合も、紹介者へ感謝を戻します。契約にならなかったことを重く報告すると、次の紹介が出にくくなります。

紹介先へ連絡する時は、紹介者との関係を強く使いすぎないでください。紹介者からすすめられたので、ではなく、近い悩みがあるかもしれないと伺いました、まず状況だけ聞かせてください、という入口にします。

初回の連絡で長い説明を送ると、紹介先も構えます。相手が相談したいかどうかを決める前に、営業資料が届くと売り込みに見えます。最初は、十五分だけ現状を聞けるかを確認する程度で十分です。

紹介者へのお礼も、契約結果ではなく対応の姿勢を伝えます。まずは相手の状況を聞く時間として連絡しました、と戻せば、紹介者は自分の信頼が乱暴に使われていないと分かります。

紹介が続く人は、頼み方だけでなく、紹介後の扱い方が丁寧です。紹介者、紹介先、自分の三者が無理なく話せる順番を守ることが、次の紹介にもつながります。

紹介営業は、紹介先を増やす技術だけではありません。紹介してくれた相手が、また話題にしてもよいと思える対応を続けることです。

そのためには、紹介依頼の時点で相手の負担を小さくしておく必要があります。名前を出す前に、どんな場面なら話しやすいかを聞く。方法を選んでもらう。断ってもよい空気を作る。この三つが信頼を守ります。

次に満足してくれたお客様がいたら、すぐ誰か紹介してくださいとは言わないでください。まず、今回の話はどんな悩みの人に近そうですかと聞きます。

相手が場面を言葉にできれば、紹介の可能性は自然に見えてきます。思い浮かばなければ、それで十分です。無理に頼まない方が、関係は長く続きます。

紹介依頼は、営業側のお願いを通す時間ではありません。相手の人間関係を大切にしながら、必要な人へ届く言葉を整える時間です。

紹介先との初回面談が終わった後は、紹介者へ結果ではなく姿勢を戻します。状況を聞く時間にしました、必要があれば次回も相手のペースで進めます、と短く伝えます。

契約になった場合も、紹介者へ売上の話を詳しく戻す必要はありません。相手が安心して紹介できたことへの感謝と、紹介先を丁寧に扱っていることだけを伝えます。

契約にならなかった場合は、なおさら軽く戻します。今回は状況整理まででした、ご紹介いただいた方には無理な案内をしていません、と伝えると、紹介者は関係を壊されていないと分かります。

次の紹介をこちらから急かさないことも大切です。一度紹介してくれた相手に、他にもいませんかと続けると負担になります。まずは紹介してくれた一件を丁寧に扱うことが、次の信頼を作ります。

紹介依頼で迷う場面

満足してくれた直後に紹介を頼むのは悪いことですか?

回答

悪くはありませんが、頼み方が広いと負担になります。まずどんな悩みの人に近そうかを聞き、話しやすい場面を一緒に探す方が自然です。

紹介できる人がいないと言われたらどうしますか?

回答

そこで止めて大丈夫です。無理に探してもらうより、思い浮かんだ時だけで構いませんと残す方が信頼は続きます。

紹介文はこちらで作った方がよいですか?

回答

長い紹介文は使われにくいです。相手が自分の言葉で言いやすい一文だけを一緒に作ると、紹介先にも自然に伝わります。

相手が話しやすい場を作る要点

  • 紹介依頼は満足直後に広く頼み込まないこと
  • 話しやすい関係性と悩みの場面を先に聞くこと
  • 紹介後は紹介者の信頼を守る短い連絡にすること

次に満足してくれたお客様がいたら、誰か紹介してくださいではなく、今回の話はどんな悩みの人に近そうですかと聞いてください。相手が話しやすい場を先に作ると、営業の紹介依頼は負担ではなく自然な会話になります。

応援しています。

The following two tabs change content below.
営業指導歴22年。1000件以上の顧客との商談経験。1000人以上の営業相談に応じてきた。ある経営者との出会いを機に営業ノウハウを体系化。元ニートの落ちこぼれ営業を最下位グループからたった1か月で全国300人中トップに一発逆転させた。営業経験・実績に基づいた、わかりやすい営業ノウハウ・セミナーでの解説に定評がある。

 
営業適正