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電話営業が怖い一人社長へ|質問だけで相手が話しだす4つのコツ

電話をかける前に、胸がドキドキすることはありませんか? 「どうせ断られる」「迷惑に思われているかもしれない」という不安を抱えながら受話器を持つのは、本当につらいことです。
私自身、メーカーで有形商材の営業から、人材紹介や求人広告など無形商材の営業まで22年以上経験してきました。電話営業が怖くなる原因は「売ろうとしているから」です。売ろうとするのをやめ、質問だけで相手に話してもらうようにしたとたん、電話の雰囲気がガラリと変わりました。この記事では、その具体的なコツを4つ解説します。最後までご覧ください。

こんな人におすすめの記事です。

  • 電話をかける前から緊張してしまう一人社長
  • 電話営業でいつも「結構です」と言われてしまう方
  • 電話でお客様との会話が続かず、どう展開すべきか悩んでいる方

これから一つひとつ見ていきましょう。

電話営業が「怖い」と感じる本当の理由

なぜ電話営業は怖いのでしょうか? 1,000人以上の営業相談を受けてきた中で、ひとつのパターンに気づきました。

怖さの正体は「拒絶されること」ではなく、「売り込もうとしていること」にあります。売り込もうとするから、相手に「また営業か」と思われることを恐れるのです。

1,000件以上の商談を経験してわかったのは、相手が嫌がるのは「電話営業」そのものではなく、「一方的な説明」だということです。質問ひとつで会話の空気は一変します。

「今、どんな状況ですか?」という問いかけは、売り込みではありません。相手への興味・関心を示す行為です。その姿勢が伝わると、電話は不思議なほどスムーズに進むようになります。

コツ1|最初の10秒は「挨拶と一言質問」だけにする

電話の冒頭で商品説明をはじめるのは、最も効果がありません。相手はまだ心を開いていません。そこに情報を注ぎ込んでも、頭に入らないのです。

私が実践している最初の10秒はこれだけです。

  1. 会社名と名前を名乗る(2秒)
  2. 「〇〇の木村と申します。突然のお電話、失礼いたします。」

  3. 用件を一言で添える(3秒)
  4. 「〇〇についてご挨拶でお電話しました。売り込みではなく、少しだけ状況を伺えればと思いまして。」

  5. 質問で相手に話してもらう
  6. 「今、〇〇についてはどのようにお考えですか?」という一言で、相手が話しはじめます。

相談者のAさん(コーチング業)は、最初の一言を質問に変えたことで、「ガチャ切りがほぼゼロになった」とおっしゃっていました。最初の10秒で相手に「この人は売り込みじゃないな」と感じてもらうことが、電話営業の最初の関門です。

コツ2|「相手が8割・自分が2割」の会話配分を意識する

電話営業でうまくいかない方に共通するのは、自分がしゃべりすぎていることです。商品のメリット、実績、価格、比較……話せば話すほど、相手は遠のきます。あなたも思い当たることはありませんか?

逆転営業で大切にしているのは、「お客様が8割・自分が2割」という会話配分です。自分が話すのは全体の2割で十分です。残りの8割は相手に話してもらう。そのための武器が、深掘り質問の3ワードです。

  • 「たとえば、どんな状況ですか?」(具体化する)
  • 「なぜ、そう感じられたのですか?」(動機を深掘りする)
  • 「ということは、〇〇ということでしょうか?」(相手自身に結論を出してもらう)

この3つを使うだけで、相手はみるみる話してくれます。相手が話してくれれば、そこに問題や欲求が自然と出てくるのです。「話してもらう」こと、これが電話営業の本質です。

コツ3|声の表情だけが電話営業の武器になる

対面営業では、表情・姿勢・うなずきなど、多くの非言語情報を使えます。ところが電話では、相手に届くのは声だけです。

電話口の相手がどこか無表情に感じると、心が離れてしまうことがありませんか? 逆に、声に温かみがある人と話すと、会ったこともないのになぜか信頼できると感じる。これが声の表情の力です。

電話中は「笑顔で話す」を意識してください。声は表情を反映します。口角を上げるだけで、声のトーンが変わります。

もう一つ大切なのが「間(ま)」です。相手が話したあとにすぐ言葉を被せるのは禁物です。1〜2秒の沈黙が、相手に「ちゃんと聞いてくれている」という安心感を与えます。声の表情と「間」を磨くだけで、電話でのお客様との距離は一気に縮まります。

保険業のBさんは、「電話中に小さな鏡を机に置いて、自分の表情を確認するようにしたら、お客様の反応がガラッと変わった。あんなに簡単なことでこんなに変わるとは」とおっしゃっていました。今日からすぐ試せる方法です。

コツ4|「今は結構です」と言われたら質問でつながる

電話営業でよくあるのが「今は結構です」「忙しいので」という断り文句です。ここで引き下がる必要はありません。でも、反論したり、食い下がったりする必要もありません。

大切なのは、相手の言葉にまず共感してから質問をすることです。こんな流れです。

  1. 共感する
  2. 「そうですか、今は時期的に難しい状況なのですね。よくわかります。」

  3. 相手を褒める一言を添える
  4. 「それだけご多忙ということは、それだけお客様から必要とされているのですね。」

  5. 質問でつなぐ
  6. 「もしよろしければ、どんな状況になったらお話しできそうですか?」

この流れで、「来月なら大丈夫かな」「3ヶ月後に改めて連絡してください」と未来につながる言葉が返ってくることがあります。断られた瞬間に関係が終わるのではなく、断られた瞬間が関係のはじまりになるのです。

「今は結構です」は扉が閉まったのではなく、鍵がかかっているだけです。質問という「鍵」を使えば、扉は開きます。

よくある質問

電話をかけてすぐ、何と言えばよいですか?

最初は「ご挨拶でお電話しました」という一言が効果的です。「営業です」と名乗るより、相手の警戒心が一気に下がります。そのあと「今、〇〇についてはどんな状況ですか?」という質問を続けると、会話がはじまりやすくなります。

何度も同じ人に電話していいのですか?

回数より「質」が大切です。毎回、同じ売り込みの電話を繰り返すのは相手を遠ざけます。でも、「前回お話した〇〇のその後はいかがですか?」と状況確認の質問をする電話は、むしろ相手に喜ばれることがあります。フォローの電話は、関係を深めるチャンスです。

電話で商品のアピールはしなくていいのですか?

最初の電話でアピールする必要はほぼありません。まず相手の状況・課題・欲求を質問で引き出すことが先です。相手が自分の問題を話してくれたとき、はじめて「実はそういった方のお役に立てるかもしれません」という自然な流れが生まれます。

まとめ

電話営業が怖い一人社長へ向けて、質問だけで相手が話しだす4つのコツを解説しました。いかがでしたか? 怖さの原因は「売ろうとしていること」にある、そのことがつかめたはずです。
電話営業で大切なのは、質問を通じてお客様に話してもらうことです。

  • 最初の10秒は挨拶と一言質問だけ
  • 会話配分は相手8割・自分2割
  • 声の表情と「間」の意識
  • 断りの言葉には共感→褒め→つなぎ質問

電話営業は、練習するほど怖くなくなります。
今日からまず一本だけ、質問を使った電話をかけてみてください。
応援しています。

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営業指導歴22年。1000件以上の顧客との商談経験。1000人以上の営業相談に応じてきた。ある経営者との出会いを機に営業ノウハウを体系化。元ニートの落ちこぼれ営業を最下位グループからたった1か月で全国300人中トップに一発逆転させた。営業経験・実績に基づいた、わかりやすい営業ノウハウ・セミナーでの解説に定評がある。

 
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